ニクソン・ショック50年の日本の盛衰、円高にひるまず海外資産を獲る時代Photo:PIXTA

主要国通貨が変動相場制に移る契機となったニクソン・ショックから50年、そこから四半世紀、日本は経済大国として台頭し、次の四半世紀には一転、停滞し、閉塞状況に陥った。円相場もまた、日本の盛衰を映す変遷をたどっている。日本の投資家として、この変化を冷静に踏まえて、どう攻め、自らをどう守るかを、円相場の視座から考える。(田中泰輔リサーチ代表・楽天証券グローバルマクロ・アドバイザー 田中泰輔)

ニクソン・ショック50年
日本経済の栄枯盛衰映す円相場

 1971年8月15日、リチャード・ニクソン米大統領(当時)が、ドルと金の交換停止を発表した、いわゆる「ニクソン・ショック」から50年になる。第2次世界大戦後の経済復興を貿易からも促そうと、1オンス=35ドルでの金との兌換を裏付けとして、ドルを国際基軸通貨とする固定為替相場制を取るブレトン・ウッズ協定に基づく体制は、ニクソン・ショックで終わった。

 日本は、同協定下で1ドル=360円の固定為替レートでの輸出をけん引役として、高度経済成長を遂げた。米国の金ドル交換停止発表は寝耳に水で、その衝撃から「ニクソン・ショック」という日本固有の呼称となって今も使われている。ニクソン・ショック後、米欧日の主要通貨は、新たな為替水準の調整を模索したものの、73年2月に変動相場制に移行した。

 日本経済はその後、ドル円相場の荒波に翻弄されながらも発展を遂げたが、80年代末のバブル経済とその破裂を経て失速。円相場もまた、日本経済の盛衰を映すかのように、様相を変転させている。