ノーベル賞で顧客層が広がるも
業績はコロナ禍で相殺

――ノーベル賞でこの技術が話題になった後、業績インパクトはありましたか?

 新型コロナウイルス感染症拡大によるネガティブな影響と、ノーベル賞によるポジティブな影響が相殺されています。製薬会社は在宅勤務が多くなり、実験のペースがスローになりました。それとコロナ禍になって、対面のセールスがしにくいということもあります。ウェビナーでもセールスしますが、当社の良さが伝わりにくい。

 コロナが終息して通常営業に戻れば、一気に受注が伸びるのではないでしょうか。特に海外。この2年間は全然セールスに行けていません。

――公開情報がなく、業績は外からは分かりません。

 20年12月期は設立後初の最終黒字でした。それまでは機械を買ったり、ライセンスを取ったりと、投資額が大きかったものですから。リピーターからの受注をもらえていますが、先ほどお話ししたようにコロナ禍の影響があります。とにかく頑張らないといけない。

――今後は創薬支援で稼ぎつつ、創薬の研究開発投資も加速していくと?

 IPOを目指す上では、創薬の方で一発いいネタを立ち上げたい。上場はどんなに早くても23年12月とか。そこから1年、2年とどれだけ後ろにずれるかという感じです。

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