受注競争の激化によって利益の確保が難しくなっているゼネコン業界。『総予測2022』の本稿では、大手や準大手、中堅ゼネコンが会員の建設業界団体のトップに景況感や将来の担い手確保に向けた取り組みの重要性を聞いた。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
2020年は仕事量がだいぶ下がった
21年度は半導体工場などに期待
――建設業界の景況感は?
決して良くなってはいません。元々、東京五輪・パラリンピック後に工事量がガクンと下がるといわれ、それは否定していた。だけど結局、新型コロナウイルスの感染拡大で計画が延期されたりして、2020年度は仕事量がだいぶ下がりました。
21年度は、計画の再開とか、半導体工場などを国内に造ろうとか、さまざまな話が出てきている。少し上向いてきています。
ただ、量が戻りつつあっても、以前より多くなっているわけじゃない。受注競争の激化は続いていて、かつてのような利益が確保できません。