政治と色の由来
ホワイトハウスの白/国会の白と青

●ホワイトハウスが白の由来

 アメリカのホワイトハウスは当初、白い建物ではありませんでした

 大統領公邸は1812年の米英戦争のときに焼失してしまいます。当時の大統領ジェームズ・マディソンは焼け残った外壁を使って公邸を再建しました。焼けた外壁を隠すために、白く塗ったのがホワイトハウスの始まりです。そして、結果的に白に塗ったことで、「誠実な」「明るい」「新しい」政治を印象づけることができ、心理的にも優れた大統領公邸になりました。

●国会にある青と白の票

 日本の国会では採決のときに、議員の氏名が書かれた「白票」と「青票」を使います。賛成は白で、反対は青を使います。

 ところが色彩心理的には双方「賛成」という意味があるのでややこしいのです。白は「反論意見なし」というイメージで賛成にふさわしいです。青は「進めてほしい」「信頼する」という意味があり、こちらも心理的に賛成する意味があります。

 事実、賛成する予定だった議員が、無意識に青票を手にしてしまったという話もありました。

 白と青の票(札)を使うのはフランス議会の投票形式を模倣したのではないかといわれています。

 フランス議会では国旗の色から白を賛成、青を反対、赤を棄権としていたからです。

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