小さなことでくよくよする日々を送っているなら、目の前の仕事に全力投球してみよう。給料や役職を上げる努力をして、お金を稼ぎまくるのだ。そうすれば多くの悩みは解決するだろう。

 もっと手軽に試せるのは、できるだけたくさんの紙幣を入れて、財布をパンパンにしておくことだ。たくさんのお金を持ち歩くことで、自尊心が高まり、堂々と振る舞える。

◆ときには「賢い割り切り」も必要。
◇上機嫌なフリをする

 楽しいことがあってもなくても、常にニコニコと上機嫌なフリをしてみよう。私たちの脳は表情に影響を受けている。そのため、上機嫌な表情でいると、脳は「きっと今は楽しいのだ」と錯覚して「快」をつかさどる脳内物質をどんどん分泌し、本当に楽しくなってくるのだ。

 米国イリノイ大学のマヤ・タミールの実験によると、笑顔になると、わずか1分後には心がリラックスして喜びを感じることがわかった。一方で、しかめっ面になると気分がネガティブになることも明らかになっている。つまり、愛想笑いであろうがつくり笑いであろうが、どんなときもニコニコ笑っていることが大切なのだ。

 ラッシュアワーの満員電車もこの作戦で乗り切れる。イヤな気持ちになっても、眉間にシワを寄せるのではなく、目元に笑みを浮かべるようにする。だまされたと思って試してほしい。

◇勝てるところで勝負する

 将棋の世界には「負けて強くなれ」という言葉があるそうだ。負けて悔しい思いをすることでもっと強くなれる、ということなのだろう。

 ところが心理学的に見ると、「負けて強くなる」のは精神力の強い人だけだ。多くの場合、負けるたびに自分の力のなさに直面し、やる気を失ってしまう。

 自信をつけたいなら、まずは勝てる土俵で勝負して「勝ちの味」を覚えよう。ある程度の自信がつけば、難しいことにチャレンジする意欲が生まれる。そういう意欲が生まれるまでは、「簡単なこと」をくり返し、スキルアップしていくのが正しいやり方だ。