技術者版「あした会議」から生まれた
「生成AI徹底理解リスキリング」

曽山:今チャットに送った記事は、生成AIの基礎知識を身につけられるeラーニング形式のプログラム「生成AI徹底理解リスキリング」について、紹介したものです。

「生成AI徹底理解リスキリング」は自社内製で、社員が講義を担当しています。30分くらい×5本の講義動画を視聴して、最後に小テストを受けるのですが、受講対象者6272名に対して6247名が合格して、99.6パーセントが受講を完了しました 。それが、半年くらい前ですね。

 このプログラムは社長の藤田晋も受けましたし、役員も全員受けました。エンジニアやディベロッパーに関しては、より高いレベルの講義を受講しています。

 生成AIに関してフレンドリーさや理解の敷居を下げてくれたので、「みんなで生成AIやるぞ」となって、機運がすごく上がっていますね。

尾原:「生成AIやるぞ!」というきっかけは、どのように生まれてきたんですか?

曽山:これには2つの流れがあります。1つは経営から、もう1つはエンジニアからの流れです。

 経営からの流れとして、私たちは「最近出てきたもの」をよく議論するんです。「ChatGPTがすごいよ」といった感覚ですね。一般ユーザーの肌感で、「あれはすごいことになりそうだね」「また新しいのが出たね」と、日々の会議でよく話しています。

 エンジニアからの流れとしては、「あした会議」といって、年に1回、新規事業や課題解決の方法を提案する会議があるんですね。これは役員主導で、社員とチームを組んで行っています。

 例えば、「あした会議」によってスマートフォンのゲーム事業が生まれています。2006年から20年以上続いている会議ですが、この技術者版「あした会議」があるんですよ。

尾原:へえー。

曽山:エンジニアが部署横断で5、6人でチームを作って、「サイバーエージェント社としてやるべきものは何か」を藤田に提案しています。年に1回くらい実施しているのですが、これがすごく良くて。

 先ほどお話しした「生成AI徹底理解リスキリング」は、技術者版「あした会議」で提案されたんですよね。したがって、この2つの流れがくっついたということです。