入試回による倍率変動が見られる人気校
東京女学館は、前年並みか微増となっている。[1日一般1回]は志望者数が1割弱増えており、2024年実倍率2.5倍が25年は少し上がる気配だ。その他の入試は、[3日一般4回]が24年実倍率4.81倍を25年も維持しそうなことを除けば、[2日午後国際]も含め、いずれも3倍には届かない見込みだ。
好調が続いていた田園調布学園は、24年実倍率2.4倍の[1日1回]の志望者数が1割増で25年は2倍台半ばに。一方、同1.61倍だった[1日午後]は2割減で、かなりの狙い目入試となりそうである。[2日2回]は24年に384人が受験、実倍率2.4倍となったが、こちらは1割強の減少で、23年同2.07倍とまで下がらなくても、25年は少し受けやすくなるだろう。[4日3回]は2割減で、24年に3.97倍まで高まった実倍率も25年にはだいぶ緩和しそうだ。
昭和女子大学附属昭和は入試による倍率変動が顕著に見られる。志願者数が増えている本科入試から見ていこう。2割増の[1日AA]は24年の実倍率3.05倍が、25年は3倍台半ばになるかもしれない。7割半も増やしている[2日B]は24年実倍率が3.34倍もあったが、この勢いでは5倍乗せもあり得る。[4日午後C]は5割増で、24年実倍率4.93倍が25年には7倍超えの可能性もあり、過酷な入試となりそうだ。国数2教科の[1日午後AP]は2割弱減で、24年実倍率4.06倍が25年には3割台半ば程度まで緩和するものとみられる。
本科より募集人員が半分以下の入試はいずれも緩和気味となっている。グローバル留学コースは、[1日A]が激減、[2日B]は1割減となっている。スライド合格があるにせよ、元々少数激戦で実倍率は3倍を超えているため、25年の情勢は不透明だ。
理系重視で設けられたスーパーサイエンスコースも少数激戦だが、明暗が分かれた。24年に34人が受験して実倍率1.48倍だった[2日SB]は志望者数が倍増、一方、同じく64人が受けて同2.06倍だった[4日午後SC]は2割半減となっている。こちらも合格者数を何人出すか次第なので、25年の予想は難しいが、昭和大学医学部への推薦枠などに挑むような受験生が集まりそうだ。