大学系列の入りやすい中位校

 日本大学系列唯一の女子校である日本大学豊山女子(板橋区)は、実倍率1.5倍超の入試回が2024年ではなくなった。全体的に志望者数も減少気味で、25年入試はさらに受けやすくて受かりやすい状況となりそうな雰囲気である。

 24年に109人が受験して実倍率1.12倍だった[1日午後2科1]は志望者数が微減、同1.37倍の[1日4科・2科]は3割半減少で、いずれも25年は1.1倍前後となりそうだ。当日その場で4教科から選ぶ同1.19倍の[2日2科選択型]は3割強減、同1.03倍の[5日午後2科3]は、25年にいずれも1倍に向かいそうだ。唯一、同1.14倍の[2日午後2科2]は3割増で、25年に少し倍率が上がりそうである。

  [1日午後算数1科]と[2日午後プレゼン(課題解決)型]の24年受験生数はいずれも7人と少なく、25年の予想は困難。[1日午後英語1科]と[2日英語インタビュー型]も判断材料がない。

 東京大学本郷・弥生キャンパスに近い文京学院大学女子(文京区)は、教科型のポテンシャル入試(P)と特待選抜入試を5回行う。最も受験者数が多かった[1日P1]は、24年に81人が受けて実倍率1.16倍だった。25年もこの状況を維持しそうだ。同67人で2.09倍の[1日午後特待選抜1]は志望者数が倍増しており、3倍乗せの可能性も出てきた。同1.81倍の[1日午後特待選抜2]も少ないとはいえ志望者数が7割増えており、2倍に乗せるかもしれない。同1.47倍の[2日午後P2]は3割強増、同1.27倍の[3日午後P3]は2.5倍増と大人気で、25年はそれぞれ2倍と3倍に迫る勢いである。

 [1日適性検査型]と[2日午後探究プレゼン型]は、24年に各2人ずつが受験したのみだったが、25年は新たに[2日午後英語インタラクティブ]も加わっている。

 東京家政大学附属女子(板橋区)は、出願の際にAdvanced(特進クラス)かStandard(進学クラス)かを選ぶが、特進は不合格でも進学へのスライド合格もある。また、2回行われる特別奨学生入試以外でも、奨学生の判定が行われる。

 志望者数は総じて少ないものの、増加傾向にある入試回を幾つか見ておこう。[1日午後2回特別奨学生〈2〉]は、24年に全入試回最多の69人が受験、実倍率1.25倍となった。志望者数の増え方から見ると、25年は1倍台半ばに迫るかもしれない。国語1科の[3日午後5回]は同じく52人が受けて、実倍率1.53倍だったが、志望者数が2割ほど増えている。2科・4科の[1日1回特別奨学生〈1〉]も同じく67人で1.43倍だったが、25年は1倍台後半に向かう勢いだ。