さて、今回自工会は、ジャパンモビリティショーを毎年開催化するにあたって、2年のイベントを1つのパッケージとして展開するビジョンを打ち出した。
具体的には、偶数年は企業連携を推進する「プロセスイヤー」として位置付け、「未来を創る、仲間づくりの場」であるビジネスイベントを開催。奇数年は一般客も楽しめる「ショーイヤー」として、「乗りたい未来を、探しにいく場」であるショーケースイベントを開催することにした。
初回となる今年の開催は、「ビジネスイベント」となる。事業会社やスタートアップなど200社以上が出展し、ビジネスマッチングプログラムや商談サポート、未来モビリティ会議などが開かれる予定だ。また、IT・エレクトロニクス産業の総合展示会である「CEATEC 2024」とも併催することで、異業種との連携を深める。
ただし、今回を単なるビジネス向けのイベントで終わらせず、しっかりと来年の一般向けのショーケースと結び付けることも強調した。先に開催された企画概要説明会で、青山真二モビリティショー委員会委員長(ホンダ副社長)は「企業共創によるモビリティ産業の可能性を探るビジネスイベントの位置付けとなるが、入場無料にして来秋の一般のお客さま向けイベントにつなげるものとする」と述べた。
近年下火になった東京モーターショー
豊田会長の大改革で復活
実は、このショーに対して、筆者は浅からぬ因縁がある。
そもそも東京モーターショーの第1回は1954年に「全日本自動車ショウ」として日比谷公園で開催されたのだが、その前身である日本初の自動車展は、1932年に筆者が社長を務めた日刊自動車新聞社が開催したのだ。以降、戦時中の中断を除き毎年主催していたが、1954年に自動車工業4団体にその主催権を譲り今日に至っている。