JR中央線の付属校
早稲田、明治に次ぐ上位校としては、法政と中央がある。法政大学(三鷹市)が東京女子大学牟礼キャンパス跡地に移転し、女子生徒を迎えて共学化したのは2007年のことで、三つの入試回がある。早稲田や明治同様、[1日1回]の志望者数は1割増えている。24年に558人が受験し、実倍率2.94倍(23年2.59倍、22年2.61倍)だったが、25年の3倍乗せは明治同様、確実と思われる。
一方で、[3日2回]と[5日3回]は、志望者数が1割強減と1割減となっており、25年にはいずれもいささか緩和しそうだ。24年には、受験者数が346人と232人、実倍率は3.89倍(23年3.62倍、22年3.96倍)と2.58倍(23年3.43倍、22年4.08倍)となっており、3回が一番受かりやすくなるかもしれない。
中央大学附属(小金井市)は、[1日1回]が24年に434人が受けて実倍率3.24倍(23年3.19倍、22年3.53倍)、[4日2回]が492人で5.66倍(23年5.96倍、22年4.63倍)となっている。志望者数は1割減と微減で、25年の1回は3倍に近づきそうだ。
これら4校の募集人員を比べると、早稲田が約170人、明治が約150人、法政が約140人、中央が約150人と、だいたい同じくらいとなっている。
JR中央線沿線にある国公立の中高一貫校について、24年の実倍率を見ておこう。難関レベルにある東京都立武蔵高等学校附属(武蔵野市)は2.55倍、上位校レベルの都立三鷹中等教育学校(三鷹市)は4.58倍、小中高12年一貫となった都立立川国際中等教育学校(立川市)は4倍(一般枠)、東京学芸大学付属小金井(小金井市)は2.42倍となっている。国公立でも人気は二分されている様子がうかがえる。
世田谷区に隣接する武蔵野市や調布市は、多摩地区の中では比較的中学受験が盛んだ。卒業生の3割ほどが系列の成蹊大学に進むが、内部推薦の権利を保持しながら他大学の受験もできる成蹊(武蔵野市)は、ここ数年緩和傾向にある。[1日1回]は24年に247人が受けて実倍率2.23倍(23年2.38倍、22年2.73倍)、[4日2回]は302人で2.96倍(23年4.44倍、22年4.96倍)だったが、志望者数は微減と微増で、25年もおおむね24年実績の競争状況が続きそうである。