少額短期保険 111社の大乱戦#5Photo by Yoshihisa Wada

SBIインシュアランスグループは傘下に少額短期保険会社5社を抱え、家財保険や生保・医療保険のほか、ペット保険も手掛ける少額短期保険業界のコングロマリット。中でも生保・医療分野で業界トップのSBIいきいき少額短期保険は、来春に市場参入する日本生命保険の少額短期保険会社と正面衝突する可能性が高い。特集『少額短期保険 111社の大乱戦』(全10回)の#5で、同社の新村光由社長に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 片田江康男)

メイン顧客層は70代シニア
グループで相互送客を進める

――SBIインシュアランスグループは、傘下にSBIいきいき少額短期保険を含めた5社の少額短期保険会社を抱え、少短業界最大手のグループです。「家財」「生保・医療」「費用・その他」「ペット」の4分野それぞれで商品を販売し、SBIいきいき少短については「生保・医療」分野の最大手です。今後、少短会社として注力していきたいのはどのような分野でしょうか。

 まずSBIグループ内のそれぞれの会社や事業提携先などと連携し、新しいことを積極的に進めていくという大きな方針があります。特に、フィンテックやAIなど出資先は多岐にわたりますが、そうした出資先の新しい技術を取り入れていこうと考えています。

 いきいき少短の顧客層は、60代以上、70代のシニアの方々が中心です。これらの方々に、ペットも含めた家族に関する問題に備えるために「生保・医療」「ペット」の商品を提供しています。また、日常の生活上の問題ということで、地震保険などを提供しています。

 このシニア層のお客さまが一番の柱となりますが、SBIグループには証券や銀行があり、それぞれお客さまがいます。そこで、相互送客をするというアプローチを進めていくことになります。特に最近は、地方金融機関などと連携が深まり、顧客基盤が大きくなってきていますので、そうした効果を期待したいところです。