三菱重工業
1873(明治6)年3月、「三川商会」を「三菱商会」と改めた。「三菱」は、岩崎家の家紋の三階菱と土佐藩主の山内家の家紋の三つ柏を組み合わせて考案されたといわれるマークの呼称であって、その原型となる三角菱は「九十九商会」時代から保有船の船旗に用いられていたが、「三菱」を商号にも織り込んだことにより、名実共に岩崎弥太郎の事業であることを鮮明にした。この直後、彌太郎が米国留学中の弟、弥之助に宛てた手紙には、ライバル会社との激烈な競争の状況を記し、「過日、九十九の名号を廃し、三ツ川と致候へ共、是は我好まず、この度三菱商会と相改め候。三菱は三菱(三菱のマーク)なり」と結んでいる。このわずかな文章の行間にも彌太郎の事業取組みへの明確な意志と新たな決意をうかがい知ることができる。新社名のなかの「重工業」は「HeavyIndustries」の直訳で、小彌太社長の発案によるものであった。
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#56
三菱重工の社長交代はドンピシャのタイミング、大林組に続き清水建設も?【2025年に社長交代周期を迎える13社・後編】
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2024年の終わりが近づいたタイミングで25年度のトップ人事が続々と届き始めた。25年に新たな社長が就任する企業はどこなのか。社長交代の周期が25年に訪れる企業13社をピックアップ。その後編をお届けする。

#20
機械・重工業界「3年後の予測年収」73社ランキング【最新版】三菱重工、IHI、荏原製作所の給料は上がる?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、機械・重工業界の73社の3年後の年収を大胆予想した。

東電系、大林組、出光興産…再注目の「地熱発電」プロジェクトマップを公開!開発促進に政府が打った“奥の手”とは
宗 敦司
今、地熱発電が再び注目されている。再生可能エネルギーの中でも出力変動の少ない、限られた電源の一つで、今後生成AI(人工知能)普及に伴い急増するデータセンター向けCO2カーボンフリー電源としての役割も期待される。実は日本の地熱資源量は世界3位。しかも、日本の重電3社では世界シェア6割を握る。しかし地熱発電は開発リスクが他の再エネに比べて高く、政府の導入目標の実現は絶望的だ。地熱発電の開発が抱えるリスクや開発が進む革新的な技術を解説。政府が開発促進へ打った“奥の手”も明らかにする。

三菱重工新社長に伊藤CTOが就任!ポスト泉沢氏を巡る出世レースの舞台裏、「2つのサプライズ」とは?
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
三菱重工業は12月18日、泉沢清次社長の後任に最高技術責任者(CTO)の伊藤栄作氏が就く人事を発表した。技術部門の社長は2代連続となる。この人事には「二つのサプライズ」があった。同社の社長人事は年明けに発表されるのが通例だったが、今回は年末に公表された。さらに、水面下では伊藤氏とは別の幹部が次期社長として有力視されていたのだ。防衛特需と主力のガスタービンが好調で、業績が絶好調の重工最大手。そのトップ人事の舞台裏を明らかにする。

#7
【重工3社】航空機ビジネスの「稼ぎ方」で明暗!ボーイング低迷の影響を受けにくいIHIが、三菱と川崎を凌駕!?
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
重工大手がわが世の春を謳歌している。防衛予算が膨らんでいる上、民間航空機のエンジン部門が好調なためだ。米航空機大手ボーイングの業績不振で機体の新造が鈍る一方、アフターサービスなどで中長期的に収益を得られる航空エンジンが存在感を増している。ただ、三菱重工業と川崎重工業、IHIの重工3社でもその恩恵は異なっている。背景には3社のビジネスモデルの違いがある。重工大手の三者三様の“航路”を観測する。

予告
最新決算で「勝ち組&負け組」が鮮明に!製造業、金融、不動産、流通…主要業界の業績・財務を徹底分析
ダイヤモンド編集部
日本国内はインフレや深刻な労働力不足、通貨安に見舞われ、海外では米大統領選挙におけるトランプ前大統領の返り咲きで、日本企業を巡る経営環境はかつてないほどに複雑化している。足元では、企業の優勝劣敗は加速し、「勝ち組」と「負け組」も鮮明になっている。製造業や金融、不動産、エネルギー、流通といった主要業界の注目企業の最新決算について、財務などを基に徹底分析。株価や業界内序列、人事などの動向も読み解いていく。

【人気特集】コマツ・三菱重工・日本製鉄・ブリヂストン・東レの年収、恵まれた世代は?〈5世代20年間の推移を初試算〉
ダイヤモンド編集部
団塊、バブル、就職氷河期、ゆとり――。どの世代が恵まれていて、どの世代が割を食っているのでしょうか?特集『どの世代が損をしたか?氷河期部長&課長の憂鬱 出世・給料・役職定年』では、主要64社内の世代別の勝ち組と負け組を初試算しました。

#2
三菱重工、日立、古河電工…独自技術を持つ「核融合銘柄」22社を厳選、IPOで“大化け必至”の伏兵も!
ダイヤモンド編集部,今枝翔太郎
核融合エネルギー開発では、海外勢がまねできない突出した技術を持つ日本企業が少なくない。新規上場で“大化け”する可能性を秘めるスタートアップや中小企業も存在する。そんな「核融合銘柄」を公開し、核融合開発の業界勢力図を明らかにする。

#1
住友商事、三菱重工、気鋭のスタートアップも続々参戦!「核融合」の覇権争いで日本の勝算は?キーパーソンに迫る!
ダイヤモンド編集部,重石岳史
人類の夢のエネルギーとされる核融合は、国際協調の枠組みの中で開発が進められてきたが、近年その状況に異変が生じている。世界中で巨額の投資マネーが動き始め、エネルギー覇権を巡る米中の思惑も見えてきた。新時代のエネルギー戦争に日本は勝てるのか。

#10
三菱、三井、住友の経済圏は900兆円超!ソフトバンク、トヨタ、日立、NTTを入れた「七大企業グループ」の最新序列とは?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
ダイヤモンド編集部は信用調査会社の東京商工リサーチの全面協力を得て、三菱、三井、住友の3財閥グループに、トヨタ、日立、ソフトバンク、NTTの日本が誇る四大企業グループを加えた「七大企業グループ」の経済圏の規模を弾き出した。最新の序列とは。

グーグルやアマゾンが「次世代原発」に積極投資へ!世界的ブームに潜む2つの落とし穴
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米グーグルが、脱炭素電源として次世代原発に触手を伸ばし始めた。小型モジュール原子炉(SMR)技術の開発を進める米企業と契約を交わしたのだ。AI(人工知能)の普及で大幅な増強が求められるデータセンターは、今後電力需要を爆発的に押し上げると予測されており、その電源としてSMRが急浮上している。米アマゾン・ドット・コムも開発を進める企業の資金調達に協力を決めたほか、日本では東芝や三菱重工業が独自に開発を進めている。小型で安全で経済的といわれるSMRについては、ロシアや中国が商用段階に入ったほか、韓国、英仏カナダの有力企業も国を挙げて開発に乗り出している。しかし、そこには二つの大きな落とし穴がある。

予告
核融合技術の異次元競争が激化、「地上の太陽」をいち早く手に入れる新エネルギー戦争の覇者は誰だ!
ダイヤモンド編集部,重石岳史
太陽が輝く源である核融合を地上で起こす研究開発競争が、世界各地で激化している。燃料が無尽蔵にあり、二酸化炭素(CO2)を排出せず、安全性に優れた核融合発電は「究極のエネルギー源」とされる。エネルギー覇権のゲームチェンジャーとなる技術をいち早く実用化すべく、日本も産業強化に乗り出した。「地上の太陽」は、国内産業を照らす希望の光となるか。あるいは競争に敗れ、莫大な資金を焼き尽くす絶望となるか――。絶対に負けられない、核融合新時代の戦いの最前線に迫る。

三菱、三井、住友の最強財閥とオーナー企業を襲う「ガバナンス改革」の大波とその影響を解明!
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
『週刊ダイヤモンド』11月2・9日合併特大号の第1特集は「三菱・三井・住友 最強財閥」です。日本経済をけん引してきた三菱、三井、住友の財閥グループと、オーナー企業に変革の波が押し寄せています。東京証券取引所による企業統治改革を受けて、企業同士の株式持ち合い解消が加速し、強い結束に陰りが見えます。一方、大胆な経営判断などが強みのオーナー企業も、上場維持コストの負担を回避しようと非上場化に踏み切る動きがあります。最強財閥とオーナー企業の針路とは。

#9
三菱グループの最高機関「金曜会」に異変!遠心力が働く最強財閥に東京海上が掛けた“追い打ち”とは?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
最強財閥と称される三菱グループをつかさどる中枢組織が、グループ24社の首脳が集う三菱金曜会だ。実は、その金曜会で異変が起きている。グループの結束力が弱まる中で、存在意義が問われているのだ。

ボーイングのスト長期化が決定的に…社債が“ジャンク債転落寸前”で、高まる「民間機・防衛部門分割案」の破壊力
岩田太郎
米航空宇宙軍需産業の名門ボーイングが、小型機「737MAX」、大型機「787」など複数の主力旅客機で相次いだ安全性の問題をはじめ、生産ラインの品質や労働問題のため経営危機に見舞われている。ボーイングは米最大手の輸出企業の一つに数えられ、米経済に推計で年間790億ドル(約12兆円)もの貢献をしている。直接的・間接的な雇用も全米50州の1万社で160万人に及び、同社の事業継続は国家レベルで重大な意味を持つ。日本もひとごとではない。三菱重工業や川崎重工業、富士重工業、IHI、ナブテスコなどの企業が777や787を中心とするボーイング機の主翼や胴体、エンジン部品などの製造、システムの開発、部品加工などの下請けとして重要な役割を担っているからだ。

#8
三菱・三井・住友の主要21企業「新卒採用者」出身校リスト【最新版】財閥系商社、不動産、銀行に強い大学は?
ダイヤモンド編集部,澤 俊太郎
外資系企業の就職人気が高まるなど、年々変化する就活事情の中にあっても、安定性と知名度を求めて財閥系企業の門戸をたたく大学生は後を絶たない。財閥の代表格である三菱、三井、住友の三大財閥系の主要21企業における最新の採用者データから、財閥系に強い出身大学の傾向をつまびらかにする。

#7
最強財閥「三菱」成り上がり伝説!名門の三井・住友を超えられた理由を岩崎家4代の知られざる歴史からひもとく
ダイヤモンド編集部,澤 俊太郎
1870年に岩崎弥太郎が海運事業を起こしたことから始まった三菱財閥。戦後の高度経済成長期に事業の多角化などを成功させて老舗の三井、住友グループを抜き去り、日本随一の最強集団にのし上がった。その土台をつくり上げた創業家の手腕とはいかなるものだったのか。知られざる岩崎家4代の歴史からひもといていく。

#4
三菱グループ主要11社「株と社外取の持ち合い」全解明!三菱UFJ・重工が商事株売却の衝撃、“鉄の結束”崩壊か?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
三菱グループ主要11社が持ち合う政策保有株式と社外取締役について、2013年度から11年間の変遷をまとめた。「組織の三菱」と呼ばれてきた同グループですら、結束が揺らいでいる。23年度は「御三家」の三菱UFJフィナンシャル・グループと三菱重工業が、同じ御三家である三菱商事の株式を売却するという衝撃的な出来事が起きたのだ。

#13
ファナック、オムロンは低迷…中国依存度で明暗くっきり!「機械セクター」の本命銘柄は?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
中国市況の停滞から、ファナックやオムロンといった中国比率の高い銘柄が低迷する。足元では持ち直しの兆しも見られるが、不確定要素は多く、投資対象として手を出しづらい状況だ。では、好調なのはどこなのか。最強の収益力を誇る有望企業や、ホットトピックで業績が波に乗る注目企業を紹介しよう。

#12
もしトラで「買える株・買ってはいけない株」、自動車・半導体業界は逆風…追い風が吹くのはどの業界?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
11月に控える米国大統領選挙。共和党候補のトランプ前大統領が掲げる強硬的な政策には日本企業への影響が大きいものも多く、市場関係者は神経を尖らせている。そうした状況の中、「もしトラ」で有望な株、逆風が吹く株は何かを解説する。
