
上杉 隆
第60回
総額2兆円の定額給付金が迷走している。マスコミの調査では、国民の7割が定額給付金に反対しているという結果が出ている。しかしそれはその政策に反対しているのであり、受給に反対しているわけではない。

第59回
果たして2009年の永田町では、一体どういった政策テーマのもと、国会審議が行われるのだろうか。今回は、論争になるテーマを予測し、2009年の政界を展望してみようと思う。

第58回
ブッシュ米大統領に、靴を投げつけるという「ゲーム」が世界中で流行っているという。早速、筆者もトライしてみた。イラク人記者のように逮捕されたりすることもなく、大統領の顔面に靴を命中させることができた。

第57回
千葉・東金で起きた女児死体遺棄事件は、容疑者の逮捕で結末を迎えた。その直後から、筆者は言い知れぬ違和感に襲われている。どうしても今回の報道にはなじめないからだ。その原因は、容疑者の「履歴」にある。

第56回
すでに麻生政権には3つの不吉な「予兆」が現れている。それらは【内閣】、【自民党総務会】、【内閣記者会】、に現れ、それぞれが政権崩壊の不気味な兆候を示している。

第55回
金融サミット後、各国首脳は何かに追われるように、国内の景気対策を急いでいる。こうした中、なぜか日本だけが違う方向を向いている。それは、きのう(11月25日)はっきりとわかった。

第54回
金融サミットで麻生首相はIMFへの約10兆円の融資を約束した。翌日の紙面には〈首相、存在感を発揮〉の見出しが躍った。しかし海外の報道によれば、同会議で存在感を示したのは麻生首相ではない。

第53回
11月7日、筑紫哲也氏が亡くなった。「硬骨漢のジャーナリスト」、「弱者の味方」という言葉が躍り、文字通り、絶賛の嵐である。だが、正直に告白すれば、筆者にはどうしてもその種の報道がしっくりこない。

第52回
その夜、ミシガン湖西岸の公園には約22万5000人を超える人々が参集した。巨大スクリーンに“Breking news"の文字が流れ、オバマ氏の勝利が報じられると、シカゴのグラントパークは地鳴りのような歓声に包まれた。

第51回
それにしても9月から続いてきたこの「解散騒動」とはいったい何だったのだろうか。背景には、「騒動」を許し続けた麻生首相の政権運営能力の低さと、情報・危機管理への甘い認識がある。

第50回
いまだにテレビ・新聞などのマスコミは「八百長」という言葉を使わないように配慮している。比較的立場の弱い横綱個人になると威勢よいが、相手が強大な相撲協会になると矛を収める。まったく情けない限りである。

第49回
『文藝春秋』に寄せられた麻生首相の手記は、首相就任直後の微妙な時期に発表されたうえに、その中で「解散日」を特定するような記述があったのだ。その真意をめぐって各メディアは過剰に反応した。

第48回
予算委員会が始まった。国会は本格的な論戦に入る。麻生首相が念頭におく国際貢献とは、給油継続法案である。本コラムでも再三指摘したとおり、麻生首相はこの法案の継続に政治家としての信念を賭けている。

第47回
麻生首相が誕生した。だが解散を打つ気配はない。それもそのはず、麻生首相はただの一度も解散日について言及したことはない。困り果てた新聞・テレビは「解散」の流れを止めないために「先送り」論を展開する。

第46回
「花と龍」を愛する麻生新首相に、小泉首相ばりの冷徹さを求めること自体が酷かもしれない。だが、それでも人事は怖い。事務の官房副長官などをみれば、まるであの「お友だち内閣」の最初と同じではないか。

第45回
グルジアが、欧米の首脳たちを悩ませている。だが、それは日本ではあまり知られていない。無理もない。首相が続けてふたりも政権を放り出し、お祭り騒ぎの総裁選に明け暮れている国である。

第44回
きょう(9月10日)自民党総裁選が告示された。自民党本部で開催された共同記者会見には、数百人の記者やカメラマンが詰め掛け、壮大な「茶番劇」の幕は切って落とされた。

第43回
福田康夫首相が辞任を発表した。これはデジャビュであろうか。いったい毎年9月に繰り返されるこの茶番を、どう説明したらいいのだろうか。なにより、日本の首相の胆力の弱さ、これは一体なんなのであろうか?

第42回
日本中が北京オリンピックで浮かれている頃、臨時国会の召集日と会期を巡って、官邸と公明党が激しいつば競り合いを演じていた。だが、攻防に至ったそもそもの理由が詳細に報じられることはなかった。

第41回
グルジアでの戦闘が激化した翌朝、日本の新聞のほとんどが谷亮子選手の「銅」をトップニュースとした。日本の報道機関では、世界が注目する戦争よりも銅メダルの方が重要なのだと判明した瞬間だった。
