CAR and DRIVER
キックスは、内田誠社長兼COO体制になった“新生”日産自動車の第1弾。これまで「売りたくても売れるクルマがない」と悲鳴を上げていた販売現場からの期待は高い。

マツダはグローバル市場に対し、クロスオーバーSUVを幅広くラインアップする。しかし、これまで世界各社のエース級が集まる全長4.4mクラスのモデルがなかった。そうした中で登場したモデルが、CX-30だ。

フィット・クロスターはフィットのリファイン版。ヤリスと基本コンポーネントを共用しつつも“別のクルマ”として開発されたヤリスクロスと比べるとオリジナル度はやや薄い。だが、そもそもフィットは多様性・万能性をコンセプトに開発されている。“チョイ足し”でもクロスターは十分に魅力的な商品に仕上がった。

パワフル&ビビッドな軽量スポーツ、スイフトスポーツがいちだんと魅力的に変身した。最新モデルは安全機能が充実。ボディカラーに3種の2トーンカラーが新設定され、ファッション性が高まった。好評の1.4L直噴ターボ(140ps/230Nm)と欧州で鍛えた足回りは従来どおりの好感度。“速い”、“愉快”、“手ごろ”の三拍子揃ったあっぱれ韋駄天コンパクトの魅力を探った。

GRヤリスはWRC(世界ラリー選手権)勝利のために誕生したスーパー4WDマシン。開発コンセプトは“ストロングスポーツカー”。272ps/370Nmを発揮する1.6L直3DOHC12Vターボを搭載し、電子制御多板クラッチ式4WDシステム(GR-FOUR)を採用。富士スピードウェイで性能を味わった。

10月15日に正式発表される2ndレヴォーグ。新型は「継承」と「超・革新」をキーワードに開発した意欲作。ラインアップはGT/GT-H/STIスポーツの基本3グレード。パワーユニットは新開発1.8L直噴ターボ(177ps/300Nm)。駆動方式は4WD。先進の安全支援システム、アイサイトXを設定する。

ハスラーは、Kクロスオーバーのパイオニア。1stモデルは2014年の発売以来、6年間で50万台近くを販売するヒット作になった。モデルライフ終盤になっても高い人気を維持し、幅広いユーザー層から支持を集めた最大の要因は、タフな雰囲気と遊び心を絶妙に融合したデザインにあった、とボクは分析している。

“ホンダ車に精通した技術者集団”が手掛けたコンプリートモデル、フリード・モデューロXがマイナーチェンジした。最新モデルは、よりスタイリッシュになり、新開発エアロパーツで直進性をリファイン。入念にセッティングした足回りは、意のままの走りを追求。ちょっと見はミニバン、中味はドライバーズカーという本格派である。

Kクロスオーバー界に大型新人が登場した。ダイハツ・タフトだ。タフトは、このジャンルを牽引してきたスズキ・ハスラーの好敵手として企画された。1月の東京オートサロンに出品されたプロトタイプの市販バージョンである。タフトというネーミングは、1970年代にダイハツがクロスカントリー4WDに用いていた車名に由来する。

VWのニューカマーSUV、T-Rocがデビューした。Tクロスよりひと回り大きく、ティグアンよりコンパクトな、ちょっと“背が高いゴルフ”といった絶妙なサイズ設定。パワーユニットは2Lディーゼル(150ps)。全車SSDナビと全車速対応ACCなど先進の安全・運転支援システムを標準装備する。

これぞ意欲作!新型ルークスは、すべてを小型車基準で作り上げた“スーパートールワゴン”。Kカー激戦区に投入されたニューカマーである。スタイリングはハンサムで落ち着いた印象。大開口の両側スライドドアを装備し、キャビンは室内長2200mmの広々設計。全車速対応ACC(=プロパイロット)をはじめ先進機能を満載する。新型は取り回し性に優れ、快適/便利/先進の三拍子が揃った、まさに“小さな大物”。新たな日本の国民車の魅力を探った!

ボルボは「2040年までにクライメートニュートラル(環境負荷を与えない)を実現する」という目標を掲げ、エレクトリックモーター搭載車を続々と開発中。その一貫として主力SUV、XC60とXC90に“B5”と呼ぶ48Vハイブリッド仕様を設定した。2LターボとISGM(モーター機能付き発電機)を組み合わせたマイルドハイブリッド仕様である。B5は今後の主力ユニット。その魅力を体感した。

未来がまた一歩近づいた。RAV4・PHVは、ハイブリッドの一歩先を行くプラグインモデル。魅力は圧倒的なパフォーマンスとエコ性能。システム最高出力は306ps!0→100km/h加速は6秒。速さはスポーティカーレベル。しかもEVとして95km走れる。カタログ上の航続距離は1300km以上。駆動方式は4WD。速く、道を選ばず、どこまでもいける理想的なSUVだ。新しい時代のクルマが誕生した。

EU(欧州連合)自動車市場に、電動車は普及するか――いま、いちばんの懸念はCOVID-19(新型コロナウィルスによる感染症)の影響が市場に長く残ることだ。

キックスは激戦のコンパクトクラスSUVの王座を狙う意欲作。パワートレーンは“エンジンで発電、モーターで走る”日産自慢のeパワー。ノート比で最大出力を約20%向上。力強く未来的な走りに磨きをかけた。スタイルはアクティブ感覚。駆動方式はFF。全車にプロパイロットを標準装備する。

米国カリフォルニア州は6月末、「2045年に州内で走行するトラック、バンをすべてゼロ・エミッション(ZEV)、つまり電気自動車(EV)や水素(燃料電池車、FCV)など排気ガスを出さない車両に変更する」方針を打ち出した。

X7はBMW・Xシリーズの頂点に立つ3列シートモデル。パワーユニットは3Lディーゼルと4.4L・V8。足回りは4輪エアサス仕様。すべてに“最上”を追求した。

米国カリフォルニア州で、7月1日からガソリン税がさらに増税された。さらにというのは、これが過去4年間で3度目になるからだ。クルマ社会のカリフォルニアでは高速道路などの老朽化が進んでおり、修復インフラの財源としてガソリン税が見込まれた。使用者が費用を負担すべき、という考え方だ。

RS5スポーツバックは“アウディスポーツ”の主力車。パワーユニットはポルシェと共同で開発されたという2.9L・V6ツインターボ。速く、快適なGTを目指した。

米国のEVメーカー、テスラは現在、最も注目を集めている自動車メーカーかもしれない。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため停滞していた経済活動が徐々に再開するタイミングで、大きな話題があった。7月1日、テスラの株式時価総額が2077億ドル(約22兆3000億円)を超えた。これは自動車メーカーの中で世界トップ。トヨタ自動車の2020億ドル(約21兆7200億円)を超えている。
