マンハッタンの裏通り
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 米国に駐在するようになって2ヵ月弱がたち、一種のシンドロームなのかもしれないが、米国経済は意外に大丈夫なのではないか、という気持ちに傾いてきた。

 社会保障問題や所得格差、財政問題など日本と共通する構造的な要素は少なくないが、このところ発表される景気判断や雇用などの指数は改善が目立ち物価も堅調だ。

「物価は経済の体温を測る」とはよく言ったもので、物価が少しずつでも上がることが当たり前となっている経済では、将来に対する成長“期待”自体が経済そのものを動かす。デフレマインドの定着が経済そのものを縮小均衡に陥らせている日本との違いを強く感じる。

避けられた最悪シナリオ
先行きの不透明感薄まる

 実際に、最近、米国経済について過剰な悲観論はいらないのではないだろうか、と思わせる材料が出てきている。

 それは、米中通商交渉で対中関税第4弾が回避されたことで最悪シナリオが回避できたことに続き、一時、落ちていた経済指標に底入れの兆しを示す動きが出てきたこと。さらに「政治リスク」が抑制されていること、の3つに大別できる。