最強の中高一貫校&小学校・幼児教育#1
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新年度に入り、中学受験を目指す新小学6年生の戦いが本格化した。コロナ禍で揺れた2021年入試では、東京都の受験率が10年ぶりに30%を突破するなど過熱している。中学受験が激化する中、ともすれば子ども以上に不安とストレスにさいなまれるのが親だ。22年入試まで残り10カ月。特集『最強の中高一貫校&小学校・幼児教育』(全18回)の#1では、首都圏の中学受験の最前線とともに、中学受験で親が陥りがちな危機のスケジュールとその対策を伝授する。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)

コロナで露呈した“公私格差”
親に高まる公立学校への不安

「中学受験ブームがこれから、今の小学1~2年生が受験生になるぐらいまで続きそうだ」――。そう“予言”するのは、中学受験塾、四谷大塚の岩崎隆義情報本部本部長だ。

 中学受験塾の関係者の間では、2021年の中学受験者数は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済状況の悪化によって、前年より下回るとみられていた。ところが、ふたを開けてみれば、首都圏では卒業生数が減っているにもかかわらず、受験者数は増加した。

 日能研のまとめによれば、首都圏の受験率は20.8%と前年よりも0.6ポイント上昇。これは09年(21.2%)に次ぐ高さである。中学受験最大の激戦区、東京都の受験率に至っては、11年入試以来、10年ぶりに30%を突破するという過熱ぶりだ。

 その背景として指摘されるのが、コロナ禍によって露呈した、ICT(情報通信技術)教育に代表される公立学校と私立学校の教育格差だ。

 SAPIX(サピックス)の広野雅明教育情報センター本部長は、「22年入試がどうなるかは今後の経済状況にもよるが、公立学校でICT教育のハードの整備が進んでも、ソフトの面で不安を抱く親はなお多い」と指摘する。

 また、岩崎本部長は「コロナ禍による公立学校の停滞を目の当たりにしたことで、『お金をかけてでも、わが子の教育環境を担保しなければ』と考える親が増えている。今回のコロナ禍は、中学受験の動向にかつての『ゆとり教育』導入のときと同じくらいのインパクトをもたらしかねない」と話す。

 しかも、この動きは、来年以降により大きく現れるという見方が大勢だ。