社外取「欺瞞のバブル」9400人の全序列#3Photo:123RF

 日本企業の社外取締役「全9400人」を徹底評価した実名ランキングを完全公開する。およそ3週間にわたり公開予定の特集『社外取「欺瞞のバブル」 9400人の全序列』の#3では、上場企業の社外取全9400人を序列化した独自試算ランキングの後編として、後半5400人の実名と総得点を網羅した序列完全版をお届けする。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

社外取「全9400人」の序列を完全公開
実名、社名で検索も可能

“統治改革”の美名の下、「社外取締役の頭数をそろえたい」という上場企業のニーズは膨らむばかりだ。しかし、企業が支払っている高額報酬に見合った見識を、社外取たちは果たして備えているのか――。

 この疑問に答えるため、本特集では複数の独自ランキングにより社外取の実態に迫っていく。その第1弾である#1『社外取締役・実名ランキング【上位4000人】報酬、兼務、業績で9400人の全序列を初試算』では、推計報酬額や兼務社数、業績など六つの評価軸を設定し、1000点満点で4000人を実名で序列化した本邦初の「総合ランキング」をお届けした。

 今回は、その後編として残りの社外取5400人の得点結果を公開する。ランキングでは地方銀行の存在が目立っている。「銀行」で検索してみると、北は東北から南は沖縄まで地銀計45行155人の社外取がヒットした。持ち株会社化した地銀も加えれば、関係者の数はさらに膨らむ。

 また、大手小売企業2陣営による争奪戦の的となり、株主総会の運営を巡って最高裁にまで判断を仰いだ、あの会社の社外取も出てきた。

 さらに、アクティビスト(物言う株主)から株主提案を受け困惑している民放キー局の複数の社外取も、ランキングに入った。そのメンバーとして、大手航空会社や財閥系不動産の首脳が名を連ねているのだ。そして前編と同じく、下位にもコンサルタントや士業、学者といった幅広い関係者が登場している。

 それではランキングを見ていこう。次ページでは、調べたい社名や氏名のほかに、「銀行」のようなキーワードを入力することで検索ができる。また、社外取9400人の総得点、報酬額などの平均値も計算し、全体の傾向を示した。ぜひ確認してみてほしい。