自民党二階派の会長で元幹事長の二階俊博。地元和歌山県の知事選では、党参院幹事長の世耕弘成と候補者擁立を巡って火花を散らし、その動向に注目が集まっている自民党二階派の会長で元幹事長の二階俊博。地元和歌山県の知事選では、党参院幹事長の世耕弘成と候補者擁立を巡って火花を散らし、その動向に注目が集まっている Photo:JIJI

 首相の岸田文雄は9月5日午後、久しぶりに衆院第2議員会館の事務所に前首相、菅義偉を訪ねて会談した。実に6月20日以来。岸田は会談後、記者団にこう説明した。

「いくつかアドバイスもいただいた。大変参考になるやりとりだった」

 会談の所要時間は15分程度だったが、岸田は急死した元首相、安倍晋三の国葬で友人代表として追悼の辞を読んでほしいと菅に打診したとされる。菅は昨年10月の首相退陣後も全国を精力的に飛び回り、先の内閣改造・自民党役員人事を巡っても、菅の要職への起用が取り沙汰された。

 しかし、岸田は菅を処遇せず今日に至る。その一方で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員との関係が問題視され、岸田内閣の支持率は降下を続けている。再び沈黙の菅が気になる存在になりつつあるのかもしれない。

 9月1日夜、そんな菅の動向を知らせるニュースが流れた。