新型クラウンのクロスオーバーに続く第2弾は“スポーツ”である。世界に挑戦するクラウンとして、大きく抑揚をつけた存在感のあるクーペSUVフォルムは注目度抜群。走りは“スポーツ”の名にふさわしいのか、期待を込めてプロトタイプの完成度を検証していこう。
計4車種がラインアップされる予定の新型クラウンにおいて、「よりエモーショナルで、感性に響く新しい形のスポーツSUV」として企画されたのがクラウン・スポーツである。
その詳細を紹介する前に、トヨタ自動車内におけるクラウンの位置づけについて、もう一度、振り返ってみることにしたい。
トヨタ自動車のウェブサイトを見ると、コンパクト、ミニバン、セダン、SUVなど9種類のジャンルに54車種がラインアップされている。そしてミニバンでいえばランドクルーザー、ハリアー、RAV4、ヤリスクロスなど、クラスに応じてデザイン、パワートレーン、パフォーマンスなどをきめ細かく設定。単にサイズの大小だけでなく、そのセグメントにマッチしたキャラクター作りを丁寧に行っていることに気づく。こうした緻密な商品企画こそ、国内販売シェア50%(登録車)を上回るトヨタの原動力といっても過言ではない。