信長を祀(まつ)る建勲神社で運試し
大徳寺の一帯は、紫野(むらさきの)と呼ばれています。平安京の北側、貴族たちが狩猟や野草摘みに出かけた七つの野原「京都七野」の一つでした。紫野から織物のまち西陣へ向かって南に歩いてみましょう。
南門をくぐって大徳寺の境内を出たら、南西方向に歩いて10分ほど。船を伏せたような山容がその名の由来となる船岡山の標高は約112m。風水の思想「四神相応」の玄武になぞらえられ、都の北方を守護しています。そのふもとからは平安京のメインストリートである朱雀大路(現在の千本通)が延びていました。
景観保全のため、京都の市街地では建物の高さ規制があります。高さ131mの京都タワーより低いとはいうものの、比較的手軽にアクセスできて、京の町並みを望める船岡山は大変貴重な場所といえます。
船岡山の東南側には、1869(明治2)年、明治天皇の命で織田信長を祭神として創建された建勲神社(北区)が鎮座します。正式名称は「たけいさおじんじゃ」ですが、地元の人たちは「けんくんじんじゃ」または「けんくんさん」と呼んでいます。
本殿でお参りをした後は、開運グッズを。信長が愛用した刀を所蔵することから、近年、刀剣ファンの聖地としても親しまれており、刀をデザインした御朱印やお守りを授かることができます。「凶」が出る確率がやたら高いとうわさのおみくじもありますので、運試しをしてみてはいかがでしょう。