CEOの役割、ITビッグ5の帝国パワー…10年で世界は激変した【WSJ3分解説】
米ペプシコで10年以上も経営トップを務めてきたインドラ・ヌーイ氏 Photo:Paul Morigi/gettyimages

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」の注目記事の要点を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。2019年最後の配信となる今回は、世界が10年前と比べてどれだけ変わったかを論じたWSJの記事をピックアップ。特に「CEO(最高経営責任者)の役割」と「ITビッグ5の帝国パワー」の二つにフォーカスしたいと思います。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)

なぜ企業経営者はかつてないほど
「公的権威」の発揮を求められているのか

「CEOはかつてないほど『傑出した公的権威』を持つようになっている」――。過去10年で最高経営責任者(CEO)の役割がどのように変化したかを論じた米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の次の記事に、興味深いコメントが載っていました。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>CEOの役割、過去10年でいかに変化したか

 それは、ペプシコーラで知られる米飲料・食品メーカーのペプシコを長年率いた、インドラ・ヌーイ氏のコメントでした。

「2008年の金融危機はあらゆる産業を苦境に陥れ、景気が回復してから最初の数年間、CEOらは資本の保全や慎重な雇用、脆弱(ぜいじゃく)な世界市場への注視を余儀なくされた」と、同記事は報じています。そして、「以来、CEOの役割は大きく変化した。S&P500種採用企業を分析した直近のデータによると、過去10年で売上高、利益、企業価値は着実に増加した。その間、調査会社エクイラーとカンファレンス・ボードによればCEOの平均任期は長期化し、報酬パッケージは毎年増加している」と続けています。

 そうした変化と同時に、CEOが持つ「公的権威」がかつてないほど強まっていると、ヌーイ氏は明かしました。しかも、これは世の中の期待の高まりに迫られてのことだといいます。

 しかし、日本の経営者を見るかぎり、そこまでいうほどの変化は起きていないように感じる人が多いのではないでしょうか。ただ、ビジネスに関する多くのものが時間差で米国から日本にやって来るように、この変化にも早晩日本の企業と経営者が対応を迫られることとなるでしょう。

 そこで、米国の企業と経営者が迫られている「公的権威」の発揮というものについて、詳しく見ていきましょう。