不動産インサイダー年始座談会#6Photo:PIXTA

リモートワークの普及でオフィス賃料の下落と空室率の上昇が騒がれたオフィス市場、大打撃を受けたホテル・商業物件市場。新型コロナウイルスの感染拡大が一服しつつある中、今後はどうなるのか?そして意外な勝ちエリア、負けエリアはどこ?特集『不動産インサイダー年始座談会』(全8回)の#6では、コロナ禍のオフィス・商業市場について全宅ツイメンバーが語る。(聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

【座談会参加者(全宅ツイオールスターズ)】
●全宅ツイのグル @emoyino 都心の不動産を中心に扱うブローカー
●どエンド君 @mikumo_hk 専業の不動産投資家(大家さん)
●かずお君 @kazuo57 日本中の土地を老人ホームにする有活ブローカー
●あくのふどうさん @yellowsheep 渋谷の不動産ブローカー
●のらえもん @Tokyo_of_Tokyo 東京湾岸エリア専門のマンションブロガー
●はとようすけ @jounetu2sen 都内不動産営業
●なめ茸 @c___i___b マンデベモデルルーム勤務
●とっくさん@ @tokusenjouhou20 オフィスリーシングとテナント退去を阻止する管理業務に従事
●N的まにあ @n_teki_mania 恐妻家兼不動産ファンド関係者
●ヘタレ社長 @hetare808ceo 賃貸仲介と賃貸管理をほそぼそと営むヘッポコ社長

ホテル開発は雪解け、商業はまだ厳しい
オフィス市場はコロナ禍で今後どうなる

――ホテル開発などはどんな感じでしょうか。コロナ禍が落ち着いたら復活もある?

N的まにあ(N的) ホテルは前向きに新規投資、取得をしよう、って動きや検討の話がありますね。話題に上がるのはリゾートとラグジュアリータイプで、ビジネスホテルは引き続き厳しい見立てが強いです。国内の富裕層も、そしてこれから戻ってくる海外の富裕層も、大して特徴もなく、快適さもそんなにないビジネスホテルになんてあまり泊まりたがらないよね。というわけで投資する人間たちは「やっぱグローバルレベルのオペレーターのラグジュアリーだよね」っていう意見になっている。

 インバウンド中華系旅行者も相当目が肥えてきたので、彼らが戻ってきても大阪の心斎橋筋や道頓堀のドラッグストアやラオックスが爆買いによって大復活する、って目はないと思います。従来型のインバウンド向けホテルも「大人数でも取りあえず押し込めば泊まれるだろ、客室平均単価上げるで!」みたいなのは多分そっぽ向かれる。

――ほうー。商業はどうでしょう?

N的 そっちはまだ一部を除いてさえないっすね。

かずお君(かずお) モンテローザも100億円超の債務超過だって。

N的 正直、みんなコロナ後も旅行したい、ホテル泊まりたい、旅館泊まりたい、ってのはあるけど、大箱の居酒屋とかチェーン店とか行きたい?って言われると、別に……って感じだしね。難しいのは一棟丸ごとモンテローザのビルの後継にどんなテナントが入るかって話で。

とっくさん@(とっく) うん。そういう飲食ビルは基本飲食が入った方がいいですしね。一方、飲食撤退を機に良い立地が取れたクリニックやらエステは業績を伸ばしそうです。

かずお 今、30坪以下の好立地の飲食の箱は他業態も含み、取り合いの状態です。募集条件に上乗せしないと借りれない。

――オフィスの方は賃料下落が話題になりましたが、オフィス市況はどうでしょうか。それから今後の勝ちエリア、負けエリアの予測は?全国レベルと首都圏、両方教えてください。