人気商品は「ドル建ての劣後債」
現在の人気商品は「ドル建ての劣後債」。具体的には、独アリアンツやアクサ生命保険など格付けの高い金融機関の利率の高い社債だ。劣後債は社債の一種で、発行体が破綻したときの支払い順位が一般債務より低い債券のこと。
ただ、金融機関が劣後債により調達した資金は、一定の制限の下で自己資本に計上できるため、格付けの高い金融機関でも自己資本を増強するための手段として発行することがある。そうした魅力的な債券だけをほかの証券会社から集めて、販売しているのだ。
債券への投資は、金利低下局面において魅力が増す。そういう面ではここ1年くらいは好環境といえる。ただし、金利上昇局面においては逆風が吹く。そうした状況下においては、米国債の積み立てを推奨する。
「満期30年の米国債を個人に積極的に販売しているのは弊社ぐらい。魅力的な商品なのに証券会社が売りたがらないのは、保有期間中の管理手数料が取れないからです」(工藤社長)
高コスト体質の大手金融機関にはできない「顧客本位」が、FPL証券の強みである。
Key Visual by Kaoru Kurata, Hitomi Namura, Graphic:Daddy’s Home