安いニッポン 売られる日本#16Photo:dowell/gettyimages

就職・転職市場で根強い人気を得ているのが、食品や日用品といった消費財の業界だ。この業界の給料実態とはどのようなものか?特集『安いニッポン 買われる日本』(全24回)の#16では、「花形業界」である消費財業界の給料のリアルを伝える。(ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)

ビールのアサヒは別格
消費財業界が抱える給料問題

 夏は日本の若者にとって、「どの業界、どの企業で働くか」を真剣に考え始める時期である。就職活動の前哨戦となるインターンシップの季節だからだ。インターンを対象に、秋から早期選考を実施する企業も増えているため、いきおい若者も真剣にならざるを得ない。

 若者の間での人気業界は時代とともに移り変わるものの、コンスタントに支持を集めているのが食品や化粧品、日用品といった消費財の業界だ。その理由は、「誰でも知っている、有名な企業が多いから」だろう。

 だが、もしこの記事を読んでいるあなたが消費財業界で働くことを考えているなら、一つ知っておいてほしい。それは消費財業界では「給料が安い」という事実だ。

 その事実を浮き彫りにするために、この記事はグローバルでの比較と、実際の金額の二つの視点から、消費財業界の「給料安い問題」を伝える。

図版:消費財業界年収(SAMPLE)