貯金のプロが教えるネット銀行活用術
【第8回】 2016年2月10日 八ツ井慶子

「住宅ローン」で得するネット銀行を紹介(第3弾)
ソニー銀行の住宅ローンは低金利以外のメリットも。
優秀なシミュレーションツールはぜひ活用しよう!

 「ソニー銀行」の住宅ローンには、変動金利が特に優遇された「変動セレクト住宅ローン金利プラン」と、固定金利が有利な「住宅ローン金利プラン」という2つの商品があります。

両者が金利以外で異なるのは、「お取り扱い手数料(いわゆる事務手数料)」の部分です。その他の共通しているおもなコストは以下のとおりです。

◆保証料……無料
◆団体信用生命保険(団信)の保険料……無料
◆繰り上げ返済手数料……無料
◆完済手数料……無料
※他に印紙代や登記費用の実費が発生。


 団信の保険料が無料ということは、保証会社を利用していないということです。つまり、借りた人が返済できなくなったとき、代わりに返済してくれる「保証」をつけないということですから、貸し倒れのリスクは銀行が負います。となれば、ローン審査は貸し倒れのリスクをなるべく回避するために、若干厳しくなる傾向があることは覚えておいてください。

 気になる「お取り扱い手数料」ですが、「変動セレクト住宅ローン金利プラン」と「住宅ローン金利プラン」では次のような違いがあります。

◆変動セレクト住宅ローン金利プラン……借入金額×2.16%
◆住宅ローン金利プラン……一律4万3200円


 借りる金額によって変動するか、一律かという点で差があります。もし、3000万円借りるとすると、「変動セレクト住宅ローン金利プラン」を選んだ人は、ローンを組んだ時点で64万8000円もの手数料を支払わなければなりません。

 他行と比較すると、大体「保証料」に近い金額です。ただし、保証料は繰り上げ返済で一部戻ることがありますが、手数料だと一切戻ってきません。物入りな住宅購入時の出費としてはかなり負担でしょう。

 逆に、「住宅ローン金利プラン」のほうは一律4万3200円なので、「変動セレクト住宅ローン金利プラン」と比較して格安です。ですが、変動金利を選びたい場合は、「変動セレクト住宅ローン金利プラン」のほうが金利は有利なので悩みどころです。

「ソニー銀行」のシミュレーションツールは優秀
返済総額からコストまでひと目でわかる!

 どちらが自分に適しているかは、「ソニー銀行」の住宅ローンのサイトでできるシミュレーションが参考になります。

 例えば、下記の条件で借入をするとします。

◆借入金額:3000万円
◆借入期間:30年(ボーナス返済なし)
◆自己資金:10%以上

※変動金利で借入

「変動セレクト住宅ローン金利プラン」と「住宅ローン金利プラン」では、返済総額にどれだけの差が出るのかシミュレーションをすると、次のような結果になりました。

■「変動セレクトプラン」と通常の「住宅ローンプラン」の返済額の差は?
  変動セレクト
住宅ローン金利プラン
住宅ローン金利プラン
 借入金額 3000万円
 借入期間 30年(ボーナス返済なし)
 自己資金 10%以上
 適用される
 変動金利
0.539% 0.839%
 返済総額 約3250万7000円 約3395万9000円
 取扱手数料 64万8000円 4万3200円
 返済総額
 (手数料込み)
約3315万5000円 約3400万2000円

 

「ソニー銀行」の住宅ローンシミュレーション。返済総額やコストが一目瞭然。
拡大画像表示

 「住宅ローン金利プラン」のほうが手数料は安いものの、やはり金利が0.3%も違うと145万円ほど返済総額が変わるので、「変動セレクト住宅ローン金利プラン」のほうを選んだほうがよい、という結果になりました。

 条件次第ではあるものの、簡単にまとめると、やはり変動金利を選びたいなら「変動セレクト住宅ローン金利プラン」がベター。ただ、返済期間が短い場合には手数料がさらにかさんでしまうため、「住宅ローン金利プラン」のほうがいいこともあります。

 いずれにせよ、悩んだら「ソニー銀行」の住宅ローンのサイトにある「住宅ローンシミュレーション」で、さまざまなシミュレーションを行ってみてください。

 ソニー銀行
コンビニATM出金手数料(税抜) 振込手数料
(税抜)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリーマート
(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
24時間365日
何回でも無料
月4回まで無料
5回目以降は100円
24時間365日
何回でも無料
 同行あて:無料
 他行あて:月1回無料
 2回目以降200円
【ソニー銀行のメリット】全国約7万5000台のATMが利用可能! 中でも、セブン-イレブン、ミニストップ(イオン銀行)のATMなら、24時間365日、何回でも手数料無料で利用可能。毎月決まった金額を、他行から手数料無料で入金できる「おまかせ入金サービス」も便利。
【関連記事】「ソニー銀行」の顧客満足度調査の評価はなぜ高い?手数料や金利で突出したメリットが見当たらなくてもなぜかユーザーから支持されている理由はどこだ!?
ソニー銀行の公式サイトはこちら

 

「部分固定金利特約」を使うことで
金利をミックスした住宅ローンが作れる

  他にも「ソニー銀行」の住宅ローンには知っておきたいポイントがあります。

 まず、「ソニー銀行」の住宅ローンでは一人の人が1つの物件について2つの住宅ローンを組み、2種類の金利プランを併用することは、原則としてできません。

 マイホームを購入する際に、一人の人が、金利タイプの異なる住宅ローンを2本組む例(「金利ミックス型」と呼ばれる住宅ローンの組み方)はよくあります。例えば、1000万円を変動金利の住宅ローン、2000万円を固定金利の住宅ローンで借りて、合計3000万円分の住宅ローンを組む――といった具合です。

 ミックスローンは、「低金利な変動金利の住宅ローンに心ひかれるものの、金利上昇が怖いので、全額を変動金利で借りるのは不安」という人たちに人気があります。ミックスローンについては前回も解説しているので、そちらも参照してみてください。
(関連記事はこちら⇒「住宅ローン」で得するネット銀行を紹介(第2弾)住信SBIネット銀行はローン金利の低さに加え、「団信保険+8大疾病保障」が無料!

ソニー銀行」の住宅ローンでは、1人で1物件に対し2本のローンを組むことができないのですが、その代わり変動金利の住宅ローンを組んだ場合には、「部分固定金利特約」を設定することができます。

「部分固定金利特約」を設定すると、ひとつの住宅ローンで変動金利と固定金利を同時に利用できるため、結果的に2つの住宅ローンを組んでいるような効果が期待できます。「ソニー銀行」の場合は、複数の固定金利期間(最大3つまで)を設定可能です。

 例えば、住宅ローンのうち、全体の3割を変動金利として、残りの5割を10年固定型に、さらに残りを5年固定型にする……といった具合に調整できます。設定した固定金利期間の解約も可能ですが、手数料がかかるので注意しましょう。

 ひとつの住宅ローンで2つ以上の金利タイプを適用させられるのは便利ですが、デメリットもあります。一部繰り上げ返済をするとき、「部分固定金利特約部分」や「変動金利部分」を指定して繰り上げ返済することができないのです。そのため、「変動金利部分は先に返して、金利上昇局面に備えよう」といった計画が立てづらい部分はあります。

最終結論――「ソニー銀行」の住宅ローンは
借りてもいい? 借りないほうがいい?

東京駅の近くにあって交通の便がよい「ソニー銀行」の住宅ローンプラザ。

 もう一つ特徴的なのは、ネット専業銀行でありながら、「ソニー銀行」には対面で住宅ローンの相談ができる窓口があるということです。東京駅の近くに「住宅ローンプラザ」があるほか、数は少ないながらも相談窓口が用意されているのは、心強いです。

 また、同じソニーフィナンシャルグループ傘下の企業に「ソニー生命保険」がありますが、場合によってはこの「ソニー生命」のライフプランナーに家や家の近所まで来てもらい、相談することも可能です。来店しなくていい魅力と、相談もできる便利さの両面を持つところは、「ソニー銀行」の住宅ローンの特徴と言えるでしょう。

 以上を踏まえて、「ソニー銀行」の住宅ローンのメリット、デメリットを整理しておきましょう。

【ソニー銀行住宅ローンのメリット】
◆金利水準が低い
◆「部分固定金利特約」で、金利をミックスした住宅ローンを作れる
◆対面での相談が可能


【ソニー銀行住宅ローンのデメリット】
◆「お取り扱い手数料」が場合によって高い
◆審査が厳しい可能性がある
◆ミックスローンが組めない


 多少のデメリットはあるとはいえ、「ソニー銀行」の住宅ローンは、利用者の利便性を考えた、他行にはない特徴を持った商品です。借り換え先のひとつとしても、検討してみるといいでしょう。

(取材・構成/元山夏香)

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 ソニー銀行
コンビニATM出金手数料(税抜) 振込手数料
(税抜)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリーマート
(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
24時間365日
何回でも無料
月4回まで無料
5回目以降は100円
24時間365日
何回でも無料
 同行あて:無料
 他行あて:月1回無料
 2回目以降200円
【ソニー銀行のメリット】全国約7万5000台のATMが利用可能! 中でも、セブン-イレブン、ミニストップ(イオン銀行)のATMなら、24時間365日、何回でも手数料無料で利用可能。毎月決まった金額を、他行から手数料無料で入金できる「おまかせ入金サービス」も便利。
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ソニー銀行の公式サイトはこちら