2018.8.10
生活保護女性を熱中症で死に至らしめた「灼熱部屋」の死角
7月末、札幌市の5階建てマンションの1室で、生活保護で暮らす66歳の女性が熱中症で亡くなった。女性は冷房を使わなかったのか、それとも使えなかったのか、謎は深まる。国はこのたび、生活保護世帯への冷房機の新規設置を認めたものの、課題は山積…
フリーランス・ライター
2018.8.10
7月末、札幌市の5階建てマンションの1室で、生活保護で暮らす66歳の女性が熱中症で亡くなった。女性は冷房を使わなかったのか、それとも使えなかったのか、謎は深まる。国はこのたび、生活保護世帯への冷房機の新規設置を認めたものの、課題は山積…
2018.7.27
厚労省は、生活保護世帯のエアコン設置・保有を認め、保護費からの給付も可能にする通知を発行した。猛暑のなか、暑さ対策が網戸しかなかった生活保護の夏を変える画期的な通知だ。しかし、まだ課題は残る。健康で文化的な生活は本当に訪れるのか。
2018.7.20
ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』の放送が始まった。福祉事務所で働くケースワーカーたちの日常を通じて、生活保護の「今」が描かれた期待作だ。このドラマが炙り出す現状と描き切れていないリアルとは何か。実際の生活保護時給者に聞いてみ…
2018.7.13
東京・北区職員による生活保護費横領が発覚した。40代職員とすでに退職している60代職員の着服額は、2人合わせて8000万円弱という大事件だ。役所の中で最も金を扱う頻度が高い福祉事務所は、不正天国に成りかねない。役所に「性悪説」は必要なのか…
2018.7.6
生活保護制度は大学進学を想定していない。生活保護世帯の子どもが大学へ進学しようと思うと、世帯分離という仕組みで家族の生活は困窮してしまう。今回の法改正でも根本的な問題は解決されていない。しかしこのことを、なぜか国は国民に隠し続けて…
2018.6.29
トランプ大統領が、不法移民の親子引き離しを撤回した。きっかけはイヴァンカ氏の働きかけだけではない。日本では詳しく報道されていないが、この問題をめぐってはセレブ、企業、地方政治家に至るまで、米国民が一丸となって政権と対峙していたのだ…
2018.6.22
カジノ法案が衆議院を通過し、今国会での成立がほぼ確実となった。日本に公認カジノができると、生活保護受給者にはどんな影響が出るのか。ギャンブル依存症の受給者に関しては、これまでも偏見やケア不足などの課題が指摘されてきた。
2018.6.15
歴史的な米朝合意が実現した。両国間で短期間に起こったように見える融和だが、実はそうではない。国際リスクの温床と見られてきた北朝鮮だが、もともと科学・技術の分野では以前から国際交流が活発だった。表からはわからない米朝合意の原動力を紐…
2018.6.8
改正生活保護法が成立した。この内容が日本の生活保護受給者の生活に影響を与え、ひいては貧困層の拡大につながりかねないという懸念から、国連人権高等弁務官事務所はプレスリリースを発表し、日本政府に対話を申し入れた。日本はどう対応すべきか…
2018.5.25
生活保護基準引き下げのリスクを被りかねない受給者の悲鳴を聞いていて、ふと思うことがある。稼げない人々の「命の値段」は社会でどう見積もられているのか、ということだ。高齢者や精神科病院の患者を見ていても、その「値付け」はあからさまだ。
2018.5.18
現在開会中の国会では、実質的な生活保護法改正案となる、生活困窮者支援のための与野党2つの法案が審議されている。国会の情勢を見ると成立の可能性は低いが、実は野党案は貧困解消の切り札になるかもしれない中身の濃いものだ。その内容を吟味し…
2018.5.11
沖縄に深刻な貧困が存在することは、周知の事実だ。沖縄の貧困の特徴はいくつかあるが、全国で最低水準の所得に対して高い生活コストが生活を圧迫する最大の要因だ。生活苦に喘いでいても生活保護を受けにくい風土もある。現地住民の生の声を聞いた…
2018.4.27
生活保護法再改正案が衆議院・厚生労働委員会で可決され、6月末までの今国会で成立する可能性が高まった。国が事実上、生活保護を見捨てることになるとしたら、近い将来、生活保護業務の民間への外注もあり得るだろう。そうなったときに起きかねな…
2018.4.20
熊本地震から2年が経過したが、日本各地で災害が続き、多くの人が被害を被る状況が続いている。生活保護は、こうした「いざというとき」の備えになるのだろうか。利用できるケースとできないケースの違いとは。災害と生活保護のウソとホントを整理…
2018.4.13
この度、「子育ちサポーター講座」を始める大阪市生野区の「生野子育ち社会化研究会」。貧困家庭の増加が深刻な同地域で、「夏休み」を見据えて子どもを見守る機運が高まっているのはなぜだろうか。
2018.4.6
厚労省は生活保護受給者のギャンブル・福引きなどに関する調査結果を公開している。この調査はそもそも、厚労省がカジノ法案絡みでやらざるを得なかった「アリバイ色」の強いもの。生活保護受給者とギャンブルの実態をどこまで正確に伝えているのだ…
2018.3.30
生活保護の歴史において転換点となる出来事があった。厚生労働副大臣・高木美智代氏が、生活保護で暮らす当事者4名と面会したのである。厚労省の政務三役の1人は初めて受給者の「生の訴え」を聞き、何を思っただろうか。
2018.3.23
2018年度予算案の成立を控えた3月19日、厚労省内の会議室では、生活保護基準引き下げに関して、政務三役が生活保護受給者の生の声を聴く約束をしていた。しかし結局現れたのは官僚の社会・援護局長だけ。役人の胸に受給者の切実な嘆願は届いたのか…
2018.3.16
生活保護で暮らしており、就労していない人々からは、「働かずに済んでラッキー」という言葉も稀に聞かれるが、むしろその数百倍、「働きたい」という言葉が語られる。しかし、働こうとしても、働き続けることを妨げる数多くの障壁がある。生活保護…
2018.3.9
公益社団法人「あすのば」から3~5万円の給付金を受け取る貧困世帯の子どもたち。彼らの生の声からは、「貧」が生み出す「困」によって「当たり前」の生活を奪われている現状が見える。学生なのにアルバイトに明け暮れ、家族の生活まで支えているの…
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