
横山光昭
「お金を貯められるようになりたい」と相談に来た会社員のGさん(39)は、奥さんが250万円ほど貯金をしているのに、自分は貯金がないどころか、会社や同僚に借金をしています。そんなGさんがお金を貯められないのには、大きく2つの要因がありました。

会社員のKさん(47)が、パートで働く妻(45)と子どもの進学などに関するお金の相談に来ました。妻は教育熱心で、長男を少しでもレベルが高く、一流大学への進学率が高い高校へ行かせたいと、自分のパート代を全て長男の塾代につぎ込んでしました。

将来必要なお金の準備をしたいと家計相談に来たHさんご夫婦。夫は42歳の会社員、妻は39歳の専業主婦です。手取り収入は月41万円ほどでしたが、家計はいつもギリギリ。そんななか、夫が過労で倒れ、残業の少ない部署に異動することになりました。

先日、息子に連れられて相談に来たKさん(81)。年金収入は月14万円に対して支出は18万円弱で、毎月4万円ほどを貯蓄から補填していました。しかし、老後資金はあと1000万円ほど。100歳まで生きれば、ギリギリです。家計を圧迫していたのが「保険」でした。

およそ10年前、浪費傾向のあったGさん夫婦は、消費者金融に手を出し、ついに返済のめどが立たなくなり、私のもとへ相談に来ました。大変な思いをして債務整理をし、浪費に歯止めが効くようになったかと思いきや、再び借金を作って私のもとを訪れました。

これまで普通の生活を送っていたのに、相続によって暮らしが一変してしまう人がいます。会社員のJさん(43)も、相続をきっかけにお金の使い方が変わってしまった一人です。長く闘病していた父親が亡くなり、2軒の賃貸用の不動産を相続しました。

外資系企業を退職し、現在は就職活動中というAさん(47歳)。これまで年収は1800万円もありましたが、退職金も合わせた貯金はわずか1200万円。しかし家族は生活レベルを下げずにいるといいます。

最近では、収入を別々に管理しているご夫婦が意外と少なくありません。問題ないご家庭もありますが、この方法では、すれ違いや思い込みで、お金が貯まらない状況に陥ったり、お金のやりくりができない状況になったりするケースを多く見受けます。

高収入なのに貯金できない。こんな「高収入貧乏タイプ」の人は、意外と少なくありません。それに対し、将来の出費のための貯金に勤しみすぎて、自由に使えるお金が少なく、生活がギリギリに陥っているという「将来に備えすぎ貧乏タイプ」もいます。

消費税が10%に引き上げられたのと同時に、キャッシュレス決済をすると2~5%のポイント還元が得られる「キャッシュレス・消費者還元事業」が始まりました。キャッシュレス決済は便利ですが、無駄遣いを招いて赤字に陥ったのが35歳会社員のKさんです。

消費増税がいよいよ目前に迫ってきました。今回の増税では、持ち帰る飲食料品は軽減税率の対象のため、直前に慌てて買いだめする人も以前の増税時ほど目立っていません。ただ、中には買いだめをし、反対に家計の負担を重くしているご家庭もあるようです。

先取り貯金は、さまざまな貯蓄法のなかでも王道といえる方法です。しかし、会社員のDさん(40)は、毎月先取り貯金に励んでいるのに貯蓄が増えない状態に陥っていました。一体、どこに問題があったのでしょうか?

10年ほど前に離婚し、子ども2人を引き取って育ててきた男性会社員のWさん(51)は、子どもの学費が払えないなどの資金難に陥っていました。しかし話を聞いていると、収入は十分にあるようです。それなのに危機に陥っている原因は、金銭感覚にありました。

最近、より人気が高まってきている家計簿アプリ。家計管理に非常に便利で、有益なツールです。しかし、「自動で記録」できるという機能を過信しすぎて、きちんと家計管理ができていないケースが少なくありません。

収入は比較的多いのに、お金が貯まらない。そういう家庭は、珍しくありません。大きな原因の1つが、お金の使い方に軸がなく金銭管理もゆるい、いわゆる「メタボ家計」です。そんなメタボ家計になりやすいのが、夫婦別財布の家庭です。

「老後資金2000万円」報告書が発表されて1ヵ月余り。実際、老後資金作りに関心を持って、私のもとへ家計相談に訪れる人が増えています。その中には、「自分で老後資金を準備するのなら、年金保険料は払わなくてもよいのでは?」とおっしゃる人もいます。

「老後資金2000万円」問題が注目を集めてから、老後を心配して家計相談に訪れる方が増えました。投資に関心を持つ方もおられますが、最近の「老後のために投資を」という風潮に乗って、定年後、急に投資を始めると、失敗するケースも少なくありません。

子どもを留学させたいと考えている親は、意外と多いようです。海外留学の費用は、平均で年間300万円ほどで、それ以上かかるケースもよくあります。年間300万円ともなると、その費用の捻出は決して簡単ではありません。

家計を黒字にするために、自分の貯蓄から補填している人が少なくありません。つまり、支出を家計収支に表れないように隠しているのです。しかし、そのような行動をすれば、いつまでたっても家計の見直しはできず、貯蓄も貯まりません。

ある程度の蓄えを持って老後生活に入った人ほど、ぜいたくに生活費や楽しみに使ってしまう場合があります。こうした方は、想定よりも早いスピードで老後資金がなくなって、80~90代を迎えた頃に老後破綻してしまうことも、全く珍しくありません。
