後藤謙次

後藤謙次

政治コラムニスト

1949年10月5日東京都生まれ。73年4月 に早稲田大学法学部卒業後、共同通信社入社。政治部長、論説副委員長兼編集委員、編集局長などを歴任した後、2007年10月に共同通信退社。その後、テレビのコメンテーターなどとして活躍、週刊ダイヤモンドで「永田町ライブ」を好評連載中

Number 470
安倍政権の成長戦略の柱が、新型ウイルスで行き詰まり
後藤謙次
「不規則な発言をしたことをおわびする」。2月17日午前の衆院予算委員会の集中審議は異例の首相、安倍晋三の陳謝から始まった。言うまでもなく自民党が集中審議に応じざるを得なかった原因をつくったのが安倍自身だったからだ。前週、12日の衆院予算委で質問を終えた立憲民主党幹事長代行の辻元清美に放った安倍のやじにあった。
安倍政権の成長戦略の柱が、新型ウイルスで行き詰まり
Number 469
「さくら・カジノ・かんぽ」首相に吹く“逆風3点セット”
後藤謙次
首相の安倍晋三が描いた「越年戦略」に大幅な狂いが生じている。安倍が一向に鎮火できない「桜を見る会」の公私混同問題に加え、衝撃の事件が政権を揺るがした。2019年12月25日午前、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業実施に深く関わってきた元内閣府副大臣でIR担当だった自民党衆議院議員、秋元司が、IRへの参入を目指す中国企業を巡る収賄容疑で、東京地検特捜部に逮捕された。
「さくら・カジノ・かんぽ」首相に吹く“逆風3点セット”
468
後藤謙次が読む2020年の政局、年始解散・衆都ダブル選・五輪後…
後藤謙次
2020年の政治は、祭りでいえば間違いなく「本祭り」の年だ。憲政史上最長の在任記録を更新中の首相、安倍晋三が重大な決断の岐路に立たされる年になるとみられるからだ。
後藤謙次が読む2020年の政局、年始解散・衆都ダブル選・五輪後…
Number 467
恒例の首相記者会見に透けた、「改憲」と「解散」巡る思惑
後藤謙次
臨時国会が閉会した12月9日夕、閉会に当たって恒例の首相記者会見が官邸で行われた。その会見の模様はNHKで中継放送されたが、過去の会見と比較しても相当お粗末な部類に入るのは間違いないだろう。首相の安倍晋三と内閣記者会の双方から「国民の知る権利」に応えるという使命感、熱意が一向に伝わってこなかったからだ。
恒例の首相記者会見に透けた、「改憲」と「解散」巡る思惑
Number 466
中曽根政治の真骨頂は外交にあり、今も大きな意味持つ4原則とは
後藤謙次
今も後悔と共に忘れられない光景がある。1982年11月30日夜、首相になった直後の中曽根康弘を、彼のブレーンで旧帝国陸軍参謀の瀬島龍三が訪ねてきたときのことだ。当時、中曽根は東京・世田谷にあった読売ジャイアンツの終身名誉監督、長嶋茂雄の家を借りていた。瀬島は紋付き羽織はかまの正装で現れた。首相番記者として質問を発した。
中曽根政治の真骨頂は外交にあり、今も大きな意味持つ4原則とは
Number 465
「日本外交の勝利」に韓国反発、次のステージは日中韓首脳会談
後藤謙次
「条件付きの延長になると思います」。青瓦台(韓国大統領府)に勤務経験のある韓国の外務省幹部OBの一人は一貫してこう語っていた。日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関して韓国が表明していた破棄決定を巡る最終判断の行方のことだ。協定が効力を失う時刻は11月23日午前0時。日本政府関係者は、こぞって破棄は避けられないとみていた。新聞にも「失効不可避」など否定的な見出しが躍っていた。
「日本外交の勝利」に韓国反発、次のステージは日中韓首脳会談
Number 464
「桜を見る会」巡る公私混同疑惑、政権幹部が次々運用の問題指摘
後藤謙次
首相官邸の玄関ホールで首相が記者団のインタビューを受けるようになったのは小泉純一郎のときからだ。それまでの旧官邸時代は、首相執務室のドアまで総理番記者が首相を取り囲むように移動しながら直接質問することができた。中曽根康弘はあまりの質問攻めに怒りをあらわにしたこともあった。
「桜を見る会」巡る公私混同疑惑、政権幹部が次々運用の問題指摘
Number 463
「政治日程の支配」が難しく、相当厳しくなった任期中の改憲
後藤謙次
「全く初めてのことを一つ一つ丁寧にやってきた。国民の心の中に残ることになればいい」。天皇陛下の即位を披露する「祝賀御列(おんれつ)の儀」(パレード)を終えた翌日の11日、官房長官の菅義偉は周囲にこう語った。
「政治日程の支配」が難しく、相当厳しくなった任期中の改憲
Number 462
消えた自民党総裁の「安倍4選」、人事で失敗した首相の次の一手
後藤謙次
「ニュースの核心はベタ記事にあり」。しばしば短い記事の陰に大きなニュースが隠れている。11月6日付の朝刊各紙の政治面に掲載された同じ内容のベタ記事もそれに当たる。
消えた自民党総裁の「安倍4選」、人事で失敗した首相の次の一手
Number 461
問題続発で問われる任命責任、新閣僚にまだいる“失言予備軍”
後藤謙次
10月26日土曜日の夕方、永田町に静かな衝撃が走った。元自民党の参議院幹事長吉田博美(享年70歳)の訃報だった。
問題続発で問われる任命責任、新閣僚にまだいる“失言予備軍”
Number 460
五輪マラソンの札幌開催で対立、背景にある政治家同士の不信感
後藤謙次
「日本4強ならず」──。10月21日付の東京発行の一般紙6紙のうち「朝日新聞」を除く5紙の1面に全く同じ見出しが躍った。ラグビーW杯で史上初めてベスト8入りしたラグビーの日本代表が敗れた対南アフリカ戦のテレビ視聴率は41.6%(NHK)を記録した。
五輪マラソンの札幌開催で対立、背景にある政治家同士の不信感
Number 459
災害続発で公共事業問題が再燃、来年度予算編成の焦点に急浮上
後藤謙次
ヘリコプターが捉えた地面に描かれた「水 食料」の文字――。宮城県丸森町の山間部で孤立した住民による「SOS」の発信。東日本を襲った台風19号が残した爪痕の深さを象徴した。
災害続発で公共事業問題が再燃、来年度予算編成の焦点に急浮上
Number 458
“厄介な外交問題”が連続発生、日本海挟み複雑化する日朝関係
後藤謙次
「日本海は波高し」(政権幹部)――。短期間に日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内で北朝鮮を巡る「厄介な問題」(同)が連続的に発生した。
“厄介な外交問題”が連続発生、日本海挟み複雑化する日朝関係
Number 457
関電の金品授受問題は日本のエネルギー政策を変える公算も
後藤謙次
今や電力業界で東京電力をしのぐ大きな影響力を持つ関西電力の経営陣に「原発マネー」を巡るスキャンダルが発覚した。関電の高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役、森山栄治(故人)から多額の金品を受け取っていたことが金沢国税局の調査で分かったというものだった。
関電の金品授受問題は日本のエネルギー政策を変える公算も
Number 456
首相はなお慎重な消費増税で予期せぬ“化学変化”の公算も
後藤謙次
消費税が税率3%で初めて導入されたのは、「平成元年」(1989年)。それから30年半、「令和元年」の10月1日から消費税は新たな領域に入る。税率が8%から10%に、さらに食料品などに軽減税率が適用され、初の複数税率が始まる。
首相はなお慎重な消費増税で予期せぬ“化学変化”の公算も
Number 455
千葉の大規模停電が暗示した安倍長期政権の「金属疲労」
後藤謙次
「危機管理は初動が全て。ここで失敗すれば、あとは何をやっても後手後手に回る」長く警察庁で危機管理を担ってきた幹部OBは、台風15号による大規模停電を巡る政府の対応を厳しく批判する。猛烈な強風を伴う15号が千葉県に上陸したのは9月9日午前5時前。この日、メディアが大々的に報じたのはJRの計画運休など、公共交通機関が大混乱に陥ったニュースだった。
千葉の大規模停電が暗示した安倍長期政権の「金属疲労」
Number 454
お友達、派閥ベテラン、菅銘柄、三つに分類できる13人の新閣僚
後藤謙次
「結果としてこれが最後の内閣改造・自民党役員人事になるのではないか」首相、安倍晋三の頭の片隅にはこんな思いがよぎっていたかもしれない。11日に発足した新内閣の顔触れを見ると、そうとしか考えられないからだ。19人の閣僚の内訳は初入閣が13人に及んだ。さらに新閣僚は三つのカテゴリーに分類できる。「安倍のお友達」「各派閥のベテラン」、そして官房長官の菅義偉(70)の意向が反映された「菅銘柄」だ。
お友達、派閥ベテラン、菅銘柄、三つに分類できる13人の新閣僚
Number 453
内閣改造・党役員人事を前に首相と党幹事長が「神経戦」
後藤謙次
内閣改造と自民党役員人事を目前にして、首相の安倍晋三と自民党幹事長、二階俊博との「神経戦」が続いた。安倍が二階を続投させるのかどうか。これが今回の人事を巡る最大の焦点といってよかった。二階の処遇が、安倍の自民党総裁としての残り任期2年における政権の行方を左右するからだ。
内閣改造・党役員人事を前に首相と党幹事長が「神経戦」
Number 452
日米首脳会談はトランプペース 均衡しない「バランスシート」
後藤謙次
全ては5月に国賓として来日した米大統領のトランプと首相の安倍晋三との、東京で行われた日米首脳会談にさかのぼる。トランプは会談冒頭で安倍を前に“宣言”した。
日米首脳会談はトランプペース 均衡しない「バランスシート」
Number 451
迫る内閣改造・党役員人事が「守り」の布陣になる理由
後藤謙次
「8月中に行うことはない。英気を養ってほしい」。首相の安倍晋三自身が“予告”した9月中旬の内閣改造と自民党役員人事が間近に迫ってきた。ところが自民党内は一向に機運が高まらない。最大の要因は安倍が改造後の政権で何を目指しているのかが見えてこないからだ。
迫る内閣改造・党役員人事が「守り」の布陣になる理由
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