2021.6.27
森鴎外の『舞姫』は意外と社会派だった!伊藤詩織『Black Box』に通じる点
森鷗外は、ドイツ留学の体験を元にしつつ、西洋文化を「翻訳」して日本に伝えた作家である。彼の小説の文体は、時に、西欧の言葉に翻訳されるのを前提にしているかのようだ。また、諸作品にはさまざまな問題意識が込められている。処女作といわれる…
文筆家、マーケター、フリーランス広報
数多くのメディアで発信をしながら、大手・中小企業などの事業支援を行う。創価中学校、創価高等学校、創価大学工学部卒。2004年に創価学会本部職員となり、同会機関紙・聖教新聞の記者に。その後、2017年に一般企業に転職、IT企業2社、人材ビジネス大手でマーケティングや広報を担当。2021年に独立し、現職。無類の読書好きで、読了歴は1万5000冊超。1981年東京都生まれ。初の著書は『宗教2世サバイバルガイド』(ダイヤモンド社)。
2021.6.27
森鷗外は、ドイツ留学の体験を元にしつつ、西洋文化を「翻訳」して日本に伝えた作家である。彼の小説の文体は、時に、西欧の言葉に翻訳されるのを前提にしているかのようだ。また、諸作品にはさまざまな問題意識が込められている。処女作といわれる…
2021.5.30
川端康成はノーベル文学賞の受賞理由を「日本的な美や芸術のおかげだ」と語った。筆者は、その「美」が『雪国』に余すところなく表現されていると考えている。川端のいう日本的美しさについて、また『雪国』が発するメッセージについて記したい。
2021.5.9
谷崎潤一郎の作品はエロティックで、変態的で、エッジのきいた嗜好の描写が多い。だが、戦時下に自費出版を敢行してまで書き上げた代表作『細雪(ささめゆき)』からは、彼の意外な一面が見える。
2021.2.28
与謝野晶子の代表作『君死にたまふことなかれ』は、日露戦争を背景とした「反戦詩」ともいわれる。当時、画期的だった「女性の自立」を訴えた彼女の意志はやはり強い。そのような彼女が情愛に揺れる気持ちを詠じたのが『みだれ髪』である。女性の性…
2021.2.14
太宰治には多数の読者がいる。いや、読者だけではない。作品や世界観に言及した「太宰治論」も多くの人に語られてきた。その分量は他の作家を圧倒する。以前の記事で私は、「古典」について「多くの注釈書が書かれてきた書物」と定義した例を紹介し…
2020.12.27
「古典」は、関心を持たれ続けることで古典たり得る。その意味でも書名が有名な『たけくらべ』は、まごうことなき古典だ。しかし同書の内容を説明できる人はどれだけいるだろうか。2024年に紙幣のデザインが刷新され、5000円札の肖像が替わる。その…
2020.12.13
書家でアーティストの紫舟(ししゅう)さん。NHK大河ドラマ「龍馬伝」の題字で筆を執った人として知られている。フランス国民美術協会展で、横山大観以来となる主賓招待アーティストに選出され、2017年には天皇、皇后(現・上皇、上皇后)両陛下が…
2020.11.29
「芥川龍之介」と聞いてその名を知らない人はほとんどいないと思う。今の若者の圧倒的大多数は、高校の「国語総合」で彼の作品「羅生門」を学んでいる。また、文学の権威ある賞が「芥川龍之介賞(通称〈芥川賞〉)」と呼ばれていることからも、知名…
2020.10.25
宮沢賢治は深く、長く愛されている作家だ。彼が紡いだ諸作品は独特の世界に読者を引き入れ、多くの問いかけをもたらしてくれる。今回は、賢治の代表作『銀河鉄道の夜』を解題しつつ、いま忘れられがちな「大切なこと」を確認したい。
2020.10.8
全国の農家・漁師から直接食材を購入できるスマホアプリ「ポケットマルシェ」がいま急成長を遂げている。本年2月時点で約5万人だったユーザー数はコロナ禍の半年で22万人を超えた。この急成長の肝になっている要素の一つが「発信」である。発信の重…
2020.9.28
「個人の時代」と言われる今、価値ある発信とは何か。Twitterのフォロワーは23万人を超え、“趣味は炎上”とも公言している田端信太郎さんに、発信の意義を聞いた。
2020.9.13
日本を代表する文豪・夏目漱石。代表作は、』『三四郎』『それから』『こゝろ』などだ。没後100年を超えた今でも漱石を語る・論じる言説は編み出され続けている。今回は、彼の処女作である『吾輩は猫である』について解題してみよう。
2020.8.16
厳しい時代を勝ち抜くため、企業にはイノベーションが不可欠だ。現在、イノベーションを生み出す一つの視点として「アート」が注目されている。なぜアート起点の発想がビジネスに求められるのか。その背景を紐解く。
2020.7.28
なぜ私たちには意識があるのか?この問いについて、「クオリア」というワードを鍵に挑んできた脳科学者・茂木健一郎氏が、16年ぶりに「意識」「クオリア」とがっぷり四つに組んだ新著『クオリアと人工意識』(講談社現代新書)を出版した。なぜ今、…
2020.5.26
在宅ワーク、等間隔に並んだレジ待ちの列、至る所に設置された消毒液……。ソーシャルディスタンスが「日常」と化した今の問題点を、ダニエル・デフォー、スーザン・ソンタグ、スラヴォイ・ジジェクを引用し、「知の越境家」が解説する。
2020.3.12
『ブラック・スワン』、『反脆弱性』で知られるベストセラー作家ナシーム・ニコラス・タレブ。新著『身銭を切れ』で明らかにした不確実な世界で取るべき「身銭を切る」という生き方とは、いったい何なのか。SNSを切り口に解説する。
2019.12.26
「いい会社」への投資で利益を出す鎌倉投信の創業者にして、「共感資本社会」の実現を目指してeumoを起業した新井和宏氏が始めた、「貯められないお金」eumo(ユーモ)。果たして、人はこのお金で本当に幸せになれるのか?
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