
木原洋美
第2回
大腸がんはステージ0で発見された場合、5年生存率が97.9%
かつて、がんは「告知=死」と恐れられました。ところが、抗がん剤やがん治療の進歩は目覚ましく、近年「がん全体の5年生存率は60%強」と言われるまでになりました。しかも、ある条件さえ満たせばほぼ90%は死なない病気になりました。ここでいうある条件とは「早期発見」です。早期発見して治療開始した症例だけを見ると、ほぼ100%に達しています。がんは早期に発見して治療すれば、延命ではなく、治癒できる病気になりつつあるのです。この連載では書籍『「がん」が生活習慣病になる日』から、「死なない病気」に近づけた条件の一つである部位別がん治療の最前線を紹介し、さらに二つ目の条件である「早期発見」のがん検診の最新情報も紹介していきます。

第1回
肺がんのステージ0で発見・治療した人の5年生存率は99.3%
かつて、がんは「告知=死」と恐れられました。ところが、抗がん剤やがん治療の進歩は目覚ましく、近年「がん全体の5年生存率は60%強」と言われるまでになりました。しかも、ある条件さえ満たせばほぼ90%は死なない病気になりました。ここでいうある条件とは「早期発見」です。早期発見して治療開始した症例だけを見ると、ほぼ100%に達しています。がんは早期に発見して治療すれば、延命ではなく、治癒できる病気になりつつあるのです。この連載では書籍『「がん」が生活習慣病になる日』から、「死なない病気」に近づけた条件の一つである部位別がん治療の最前線を紹介し、さらに二つ目の条件である「早期発見」のがん検診の最新情報も紹介していきます。

コロナ禍の2020年以来日本では激減していたインフルエンザが、今年の秋冬にかけて大流行するのではないかと日本感染症学会が予測している。インフルエンザの診断のために、医師は問診、聴診に加えて喉の奥を診るのだが、この見極めには熟練の技が必要だという。ところが、AIの力を借りて、新人医師でもベテラン並みに視診できるようになるという最新機器が登場したというのだ。

悲しみに打ちひしがれ、泣き疲れた後、激しい頭痛に見舞われる人がいる。心労で体調を崩したと思われがちだが、これは「泣き頭痛」と呼ばれる慢性頭痛の症状だ。置かれた状況も相まって対処法を誤ることも少なくないが、適切な処置を講じなければ、かえって症状を悪化させることにもつながるという。「泣き頭痛」の危険性とは何か。頭痛専門医の清水俊彦医師に話を聞いた。

昨年、話題になった認知症治療の新薬「アデュカヌマブ」は、日本での承認が見送りとなった。課題の一つが、同薬の価格の高さだ。また認知症は早期発見が鍵となるが、発見のための検査が高額になることも。こうした認知症の早期発見、早期の段階での治療・認知症の進行予防に立ちはだかる「お金の壁」は、大きな課題となっている。そんな中、低コストで実施可能な方法の効果を示す研究の成果が発表された。その内容とは。

がんを切らずに治すことができる放射線治療。だが日本で放射線治療を受ける人の割合は、欧米に比べると少ないのが現状だ。しかし、そんながん治療のあり方が大きく変わるかもしれない新たな放射線治療が千葉大学医学部附属病院で始まった。これまでよりも格段に高い精度で病巣を“狙い撃ち”することが可能になったのだ。何がどう変わるのか。新しい治療の強みとは。千葉大学大学院医学研究院の宇野隆教授に話を聞いた。

名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第44回。現代に生きる日本人を悩ませる「疲労」と「うつ病」という二大問題のメカニズムを世界で初めて解明した、東京慈恵会医科大学ウイルス学講座教授の近藤一博氏を紹介する。近藤教授が見いだした“ウイルスの使命”とは。

近年、災害が多発する中で、気象の変化を正しく予測し、災害の可能性に備えることの重要性が改めて認識されている。幾多の災害を教訓に進化してきた気象情報は、どのように変わってきたのか。また今後、注目度が高まっていくのが「宇宙天気」だという。その理由とは。

近い将来、うつ病は世界で最も重要な疾患になると予測されている。一方で、発症につながる原因の究明や特効薬の開発は進んでいない、と考えられている。しかしその常識は昨年、すでに覆された。うつ病の発症確率にある「ウイルス」が関係していることが分かったのだ。どういうことなのか。また、この発見はうつ病の治療や予防にどのような影響を与えるのか。

ニューハート・ワタナベ国際病院の大塚俊哉医師は、アップルウォッチの心電図アプリを活用した無料の「アップルウォッチ外来」を今年4月に開始した。これをきっかけに「心房細動」であることが分かった人もいる。心房細動は脳梗塞を引き起こす原因になるなど、死に至ったり、重症化したりする場合もある危険な病気だ。ただ、これに気付かないケースも少なくないという。知られざる心房細動のリスクやその治療法、アップルウォッチを活用して早期発見、治療につなげる取り組みなどについて、心臓血管外科専門医の大塚医師に聞いた。

第43回
名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第43回。「歯科オンライン診療」に取り組むなど、医療の枠にとらわれない活動を行う、歯科医師の長縄拓哉氏を紹介する。

決め手となる治療、予防の手立てがなく、早期に診断がつくことは“早期絶望”につながるといわれている認知症。こうした現状を変えるため、認知症の「先制医療」に取り組む医師がいる。日本の認知症治療の第一人者、アルツクリニック東京院長の新井平伊医師だ。「患者半減」を目指す新井医師の活動を取材した。

栄養ドリンクのCMから「疲労回復」の言葉が消えたことにお気付きだろうか?これは疲労の原因物質が発見され、研究が飛躍的に進展したからだという。この大発見を成し遂げた研究チームを率いる近藤一博教授に、話を聞いた。

最も生存率が低いがんといわれる、膵臓(すいぞう)がん。早期発見が困難であることも知られている。そうした中、大阪大学大学院医学系研究科の石井秀始特任教授とベンチャー企業、HIROTSUバイオサイエンスは共同研究を行い、世界初の線虫嗅覚によるがん検査を応用した早期膵がんの診断法で、従来の腫瘍マーカーによる検査よりも高い精度でがんの有無を診断できることが明らかになった。線虫検査には現在のがん検査、そして治療のあり方を大きく変える可能性がある。

新型コロナウイルスワクチンの接種が進む一方で、重篤な副反応や健康被害については慎重な調査が必要となる。中でも接種後の死亡については、その死因究明が詳細に正しく行われることが重要だ。しかしながら、ワクチン接種後の死亡例については、そのほとんどがワクチン接種によるものなのかきちんと判定されていないままだという。ワクチンの安全な接種にも重要な、死因究明の課題とは何か。

今年8月、千葉県内で新型コロナウイルスに感染した妊婦の搬送先が見つからず、自宅で早産、新生児が死亡する事態が起こった。妊婦と新生児を守るため、どんな方策が講じられるべきなのか。「断らない救急」を貫く病院の医師などの取材を通し、医療体制の課題と打つべき対策を探った。

名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第42回。1日当たり200~300人もの患者を診療する“日本一多忙な頭痛専門医”、清水俊彦医師を紹介する。

今年6月、米バイオジェンとエーザイが共同開発したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」が、米食品医薬品局(FDA)に条件付きで承認された。この承認をめぐっては、FDAの複数の諮問委員が抗議の姿勢を示すなど、まだ乗り越えるべきハードルは多い。ただ、日本の認知症治療の第一人者であるアルツクリニック東京院長・新井平伊医師は、それでも「認知症治療にとっては一筋の光のような存在」だと話す。従来の薬と何が違うのか。日本での承認に向けての課題とは何か。

第41回
名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第41回。リハビリテーション医学の分野で日本だけでなく、世界をリードする藤田医科大学の医学部リハビリテーション医学I講座主任教授・大高洋平医師に話を聞いた。

なかなか出口が見えてこないコロナ禍の中、マスクをつけることで引き起こされる「マスク頭痛」がクローズアップされている。しかも、マスクとの関連が分かりやすい頭痛だけでなく、帰宅してマスクを外した途端に起きるマスク頭痛まであるという。原因や対処法について、頭痛に詳しい東京女子医科大学病院(東京都新宿区)頭痛外来の清水俊彦客員教授に話を聞いた。
