前回(「税金の支払いでもポイントがつく!“年間8万円分以上”を無理なく貯めるテクニック!」)に続き、ポイントの達人「ポイ探」代表の菊地崇仁さんに聞く“貯めワザ”の数々。今回は、ポイントを貯めるときに押さえておきたい基本中の基本的な考え方や、誤解しがちな”落とし穴”を紹介していこう。
マイルは、飛行機に乗ってこそおトク!
多くのポイントは、1ポイント=1円や5円など、現金相当に変換するときの価値が一定だ。しかし、人気が高い「航空マイル(以下マイル)」の場合は、利用方法で価値が大きく変わってくる。
そもそもマイルとして使うと、還元率が非常に高い。たとえば、LCCではない航空会社で飛行機に乗る場合、時期にもよるが東京-沖縄往復で1万8000マイル程度。普通に航空券を買えば数万円はかかって、仮に5万円で計算すると1マイル=2.7円にもなる。
「しかも、マイルは国内より海外、エコノミーよりビジネスとその価値はさらに上がっていきます。飛行機に乗るつもりなら、マイルで貯めるのがいちばんおトクです」。フルサービスの飛行機にタダで乗れるのは、マイルを貯める醍醐味だ。
ただし、注意点もある。マイルで飛行機に乗るには、期限内にある程度まとまったマイルを貯めなくてはならない。もちろん航空券以外にも替えられるが、「中途半端に貯めてほかのものに替えるなら、最初から還元率の高いカードを選んだほうがおトクです。航空券に替えられる程度のマイルを貯められるのか、まずはそこを検討するとよいでしょう」。
「純正カードが最もお得」とは限らない!「ポイント加盟店」に注目!
また、百貨店やガソリンスタンドなどでは、純正カードを使うのがいちばんおトクと思っている人は多いのではないだろうか?
「必ずしもそうではありません。たとえば、ENEOSでガソリンを入れる際、ENEOSカード(NICOS)ならリッター2円引き※で、1リッター135円としたら還元率は1.48%程度。でも、楽天カードなら2%還元で、純正カードよりおトクになります」(※ガソリンの会員価格等がなく、1カ月間のカード利用金額が1~2万円未満の場合)
通常、楽天カードは1%ポイント還元だが、ENEOSは楽天の「ポイント加盟店」になっていてポイント付与が2倍になるためだ。クレジットカード会社では、こうした「加盟店サービス」を実施しているところが少なくない。事前にサイトなどで確認しておけば、純正カードに惑わされずに、最もおトクなカードを選んで使うことができる。
一方、百貨店の高島屋でANAカードを利用すると、通常のカード利用ポイントのほかに、200円につき1マイルが加算される。これも、高島屋がANAカードマイルの加盟店になっているため。
純正のタカシマヤカードなら8%ものポイントが付くが、「このカードを高島屋以外で利用した場合のポイント還元率は0.5%。高島屋で頻繁に買い物をする人は別ですが、そうでなければ加盟店特典のあるANAカードを使って、ポイントやマイルをまとめて貯めたほうがおトクかもしれません」。
とくに、それぞれの店で純正カードを使った場合には、ポイントが分散してしまうのが大きなデメリット。「ポイントは、できる限り1つにまとめるのが上手に貯めるコツ。クレジットカードはメインを1枚、サブカード1~2枚に留めるのがおすすめです」。
「貯め込むだけ」は危険!「こまめに使う」を心がけよう!
有効期限がないことで人気が高い「永久不滅ポイント」などの場合は、なおさら使わずに貯める一方になりがちだが、菊地さんは、ある程度貯まったら使ったほうがよいとアドバイスする。
「ポイントプログラムは、企業の考えでいつでも変更が可能です。つまり、ポイントを大量に貯めた挙句、交換率が改悪されるというリスクもあります。やはり、ある程度貯めたら使うことを意識した方がいいです」
Tポイントやnanacoのように1ポイントから使えるものは、日常の買い物でどんどん使うのがよいとのことだ。
「ヤフー・ポイント」と「Tポイント」の統合で勢力図が激変!?
ところで、最近ポイント界で大きな話題となったのが、来年の春にヤフー・ポイントがTポイントに統合されるというニュース。これによって、Tポイントを貯められるサービスがさらに増えれば、ユーザーには便利になりそうだが、実はそう単純なことではないと菊地さん。
「現在、ヤフー・ポイントは、JALのマイレージやnanacoポイントに替えられます。一方Tポイントは、ANAのマイレージに交換可能。まったく逆の陣営と言ってもよく、統合後はANAとJALのどちらのマイルを直接貯められるのか、nanacoポイントとTポイントが交換可能になるのかなど、気になるところはいくつもあります」
ポイントやマイルの交換先が変更になれば、今までより不便になってしまうという人も出てくるかもしれない。
ただ、今のところはポイントの提携先についてはまだ白紙の状態。今後は、来春の統合に向けて少しずつ情報が出てくると思われるので、ポイントユーザーは動向を注意深く見ておきたい。
(取材・文/肥後紀子 イラスト/藤波俊彦)
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【2024年11月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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◆イオンカードセレクト |
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0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
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【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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