2021年2月17日公開の本記事『コロナをインフルエンザ相当に…「指定感染症vs5類」論争がすれ違う根本的な理由』におきまして事実誤認がありました。
2月13日施行の改正感染症法で新型コロナウイルス感染症は「指定感染症」から「新型インフルエンザ等感染症」に分類変更となっております。編集過程での確認作業が不十分で、前述の分類変更を反映せずに記事を公開してしまいました。誤解を与えてしまった読者のみなさまに、心よりお詫び申し上げます。
本記事に関しましては、周知のため本日より1週間は公開を続け、その後は取り下げさせていただきます。
2021年3月3日
ダイヤモンド編集部
医師の間で、新型コロナウイルスの法的扱いをどうすべきか主張が真っ二つに割れている。現状コロナが該当する「指定感染症」の扱いを維持すべきだという意見と、今のコロナ対策は過剰だとして、季節性インフルエンザ相当扱いに落とし、経済や医療への負担を軽減しようという意見だ。特集『免疫力の嘘』(全13回)の#5では、コロナをインフルエンザ相当にすると、われわれの生活や医療の逼迫度はどう変わるのかを考察する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)
5類相当にすれば受け入れ病院が増え
医療崩壊が解決する?
本格的な冬が到来し、増え続ける新型コロナウイルス感染者に医療現場から悲鳴が続出。「医療崩壊」が叫ばれるようになり、緊急事態宣言の発令も視野に入ってき昨年12月半ばのことだ。コロナ患者を受け入れている東京都内有数の急性期病院の幹部である医師が民放の報道番組に出演し、こう主張した。
「コロナを5類相当にすべきだ」
現在コロナは「指定感染症」で、「1類」「2類」相当の非常に高いレベルで警戒すべき位置付けとなっている。それによって以下3点のことが医療崩壊の原因となっているというのだ。
一つ目は、患者を受け入れることができる医療機関が限られ、ごく一部の病院に患者が集中していること。二つ目は、基本的に軽症・無症状でも入院か隔離が必要になり、病床を圧迫していること。そして三つ目は、適切な感染対策なしに近距離でコロナの感染者と接した場合は「濃厚接触者」になり、原則2週間の自宅待機となって病院のマンパワーに甚大な影響を及ぼすことだ。