決算書を読解できなければ出世は望めない
絶対に知っておきたい財務3表の「つながり」
絶対に知っておくべきたった一つのコツは、「財務3表はつながっている」ということだ。
下図を見てほしい。企業の前期と今期の状況を財務3表のつながりで示したものだ。まだ財務3表を理解していないのなら、図の細かいところは分からなくてもよい。
大事なのは、一歩引いて俯瞰してみること。図の中央に「集めたおカネを」「投資して…」「もうける!」と書いてあるが、極言してしまえば財務3表が示しているのは、それだけだ。それが成功すれば、再投資する力が増し、企業はプラスのスパイラルに入る。
実は、このことは自分の成長や出世にも非常に重要だ。
決算書が読解できれば、取引先や投資先の状況が丸分かりになるが、読解術を身に付けるべき理由はそれだけではない。自分が働く会社が自分に何を求めているのかも、決算書を理解していなければ、正確には把握できないのだ。
会社は市場でのシェアを獲得するために利益よりも売上高を重視しているのか。それとも利益を重視か、あるいは、何よりもキャッシュの確保を優先しているのか。
この財務のテーマを理解せず突っ走るのは、むしろ、会社にとっては迷惑な行為。いくら頑張って働いても、評価できない社員となってしまうのだ。当然、出世も望めないだろう。