22日、日経平均株価が34年ぶりに史上最高値を更新しました。終値は3万9098円とバブル期の最高値3万8915円87銭を超えています。私は、日経平均はこの先1年ほど上昇を続け、4万5000円くらいまでは上がるだろうと考えます。しかし、それでも「中小企業の賃金は上がらない」残念な未来が待ち受けている可能性が高いのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
日経平均、史上最高値でバブル超え
4万5000円到達も夢じゃない
2024年2月22日、日経平均株価が史上最高値を更新しました。終値は3万9098円とバブル期の最高値3万8915円87銭を超えています。
日経平均が今年に入って爆上げしてきたのには、理由があります。新NISAが始まり個人投資家に株式投資への関心が高まっていることに加え、円安で海外の投資家の日本株への投資も増加しています。円安は日本を代表するメーカーの業績も押し上げるので、構造的に株価は上がりやすい状況が生まれています。
私は未来予測を専門とする経済評論家ですが、業界の観測としては、日経平均はこのまま4万5000円ぐらいまでは上がっていくだろうと考える人が多数派のようです。私もこの観測に同意しています。
というのも、3万8915円87銭とはこれまで日本経済にとっては呪いのような重しになっていた数字で、株式市場にとって株価を押さえつけるガラスの天井になっていたものです。
投資家や株式関係者は長年の間、無意識に「この価格を超えることはありえないだろう」と考えながら株を売買していたものです。
その思い込みを突破した後は、重しがなくなったことでしばらくの間はさらに上に上がる力学が働きやすいのです。その意味で私は、2月末から3月上旬に4万5000円の株価がついてもおかしくないと思っています。
さて、ここからが本題です。日経平均がバブル期の最高値を超えた後の株価はどうなっていくのでしょうか? そして日本経済には何が起きるのでしょうか? それを考えてみたいと思います。