カードローンおすすめ比較[2019年]
2016年8月3日公開(2019年1月30日更新)
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ザイ・オンライン編集部

カードローンの最低金利が下がっても騙されるな!
低くなった金利は金持ちしか適用されず、
一般人向けの適用金利は逆に上がっているケースも?

 カードローンを選ぶとき、広告やWebサイトに載っている金利や借入限度額を目安のひとつにしている人も多いだろう。「表記されている金利が安く、借入限度額が多いほうが、良いカードローンだろう」と考えているのだ。それをきちんとわかっているのか、最近、最低金利を引き下げ、最高借入限度額を増額するカードローンが出てきている。

 「楽天銀行 スーパーローン」は、そのひとつだ。「楽天銀行 スーパーローン」は、2016年7月19日より、最低金利を従来の4.9%から1.9%へと大幅に引き下げ、最高借入限度額も500万円から800万円へとアップした。

【楽天銀行 スーパーローン】
(2016年7月19日から)
金利:4.9~14.5% ⇒ 1.9~14.5%
最高借入限度額:500万円 ⇒ 800万円

 同様に、「アコムのカードローン」は、2016年7月4日より、最低金利を4.7%から3.0%へ、最高借入限度額を500万円から800万円へとアップした。

【アコムのカードローン】
(2016年7月4日から)
金利:4.7~18.0% ⇒ 3.0~18.0%
最高借入限度額:500万円 ⇒ 800万円

 この数字だけ並べると、どちらのカードローンも利用者にとってよりお得に改善されたように見える。「マイナス金利の影響で住宅ローン金利がめちゃくちゃ下がっているが、カードローンでも同じことが起きているのか」と考えた人もいるだろう。

 だが騙されてはいけない。「楽天銀行」や「アコム」のカードローンがよりお得になったように見えるのは、ただの数字のトリックであり、一般の利用者にとって、実際のところ1ミリたりとも借入条件が改善されたわけではないのだ。

借入限度額が500万円以下の人の
適用金利は一切変更なし!

 カードローンの広告などに書かれている「1.9~14.5%」といった金利は、すべての金利をひとまとめに書いた数字となっている。実際に適用される金利は、申し込んだ人の借入限度額によってもう少し細かく決まっている。例えば、「楽天銀行 スーパーローン」の場合は次の通りだ。

■「楽天銀行 スーパーローン」の金利の推移
借入限度額 2016年7月18日まで
の金利
(実質年利)
  2016年7月19日以降
の金利
(実質年利)(※1)
 10万円以上 100万円未満 14.5% 14.5%
 100万円以上 200万円未満 9.6~14.5% 9.6~14.5%
 200万円以上 300万円未満 6.9~14.5% 6.9~14.5%
 300万円以上 350万円未満 4.9~12.5% 4.9~12.5%
 350万円以上 500万円未満 4.9~8.9% 4.9~8.9%
 500万円以上 600万円未満 4.9~7.8%(※2) 4.9~7.8%
 600万円以上 800万円未満 (設定なし) 3.0~7.8%
 800万円 1.9~4.5%
※1 2017年7月25時点。※2 借入限度額500万円の場合。500万円超は設定なし。

 例えば、借入限度額が50万円の人なら14.5%、借入限度額が300万円の人なら4.9~12.5%の間のどこかの金利が適用となるわけだ。

 この表を見ると、実は、従来借りることができた借入限度額500万円までの範囲では、適用される金利は一切変わっていないことがわかる。最低金利こそ1.9%と非常に低くなったが、これまでよりも低い金利が適用されるのは借入限度額が500万円を超える人のみなのだ。

 カードローンの金利は、表を見るとわかるように、借入限度額が高い人ほど低く設定されている。これは、多額の融資を受けられる信用力が高い人ほど銀行にとってはリスクが低いので、その分金利を低く抑えることができるということ。つまり、新たに借入限度額が高い枠を設定したことで、その分、より低い金利が設定できただけなのだ。

 「それでも、低い金利が新たに設定されたのは、利用者にとってメリットでは?」と考える人もいるだろう。しかし、新たに設定された低い金利で借りられるのは、一部の限られた人だけなのだ。

「総量規制」のイメージ(出典:金融庁・公式サイト「貸金業法のキホン」)

 消費者金融会社やクレジットカード会社といった貸金業者が守らなければならないルールとして、「貸金業法」という法律がある。そこには、「総量規制」と呼ばれるルールが定められており、「借入総額は、原則、年収の3分の1まで」と厳格に制限されている。例えば、年収300万円の人は、100万円までしか借りられないということだ。

 銀行は貸金業者には含まれないので、この「貸金業法」を守る必要はない。しかし、年収の少ない人に対してむやみに貸し出してもリスクが増えるだけなので、おそらく「総量規制」を参考にして、「年収の3分の1」を大きく超えて貸し出すということはないだろう。

 「総量規制」を基準に考えれば、借入限度額が500万円を超えるには、1500万円以上の年収が必要ということになる。「楽天銀行 スーパーローン」の制定金利は1.9%に下がったが、もしその金利で借りようと思うと、借入限度額が800万円、つまり年収が2400万円以上なければならない。「それだけ年収があったら、カードローンを借りる必要なんてないんじゃないか?」と考えてしまうのは筆者だけではないだろう。

 「楽天銀行 スーパーローン」が金利と最高借入限度額を変更したところで、年収1500万円以下の庶民にとってはまったく関係ない話だということがわかってもらえただろうか。「金利を大幅に引き下げ!」や「ご利用限度額も大幅アップ!」なんて言葉に騙されてはいけないのだ。

最低金利は引き下げられたが
よく見ると微妙に改悪されているケースも

 同じように、「アコムのカードローン」の借入限度額と金利を細かく見てみよう。

「アコムのカードローン」の金利の推移
借入限度額(契約極度額) 2016年7月3日まで
の金利
(実質年利)
2016年7月4日以降
の金利
(実質年利)(※1)
 1~99万円 4.70~18.00% 7.70~18.00%
 100~300万円 4.70~15.00% 7.70~15.00%
 301~500万円 4.70~7.70%
 501~800万円 (設定なし) 3.00~4.70%
※1 2017年7月25時点。

 「アコム」も「楽天銀行 スーパーローン」と同様に、引き下げられた金利が適用されるのは、新たに設定された借入限度額が高い枠だけ。しかもよく見ると、借入限度額1~99万円の場合の金利が、4.7~18.0%から7.7~18.0%へと微妙に悪化しているのだ。

 もっとわかりやすいのは、「じぶん銀行カードローン じぶんローン」だ。「じぶん銀行カードローン」は2015年6月29日に金利と最高借入限度額を次のように改定した。

【じぶん銀行カードローン じぶんローン(通常金利)】
(2015年6月29日から)
金利:3.9~17.5% ⇒ 2.4~17.5%
最高借入限度額:500万円 ⇒ 800万円

 ところが、内容をよく見ると、一部の金利がわずかではあるが引き上げられている。おそらく、「じぶん銀行カードローン」の金利改定のニュースを見て、実質的には金利改悪だと気がついた人はほとんどないだろう。

「じぶん銀行カードローン じぶんローン(通常金利)」の金利の推移
借入限度額 2015年6月28日まで
の金利
(実質年利)
  2015年6月29日以降
の金利
(実質年利)(※1)
 10万~100万円 13.00~17.50% 13.00~17.50%
 110万~200万円 9.00~13.00% 9.00~13.00%
 210万~300万円 7.00~9.00% 7.00~9.00%
 310万~400万円 5.50~6.50% 6.00~7.00%
 410万~500万円 3.90~5.50% 5.00~6.00%
 510万~600万円 (設定なし) 4.50~5.00%
 610万~700万円 3.50~4.50%
 710万~800万円 2.40~3.50%
※1 2017年7月25時点。

大切なのは、金利だけに惑わされず、
総合的にお得なカードローンを選ぶこと

 勘違いをして欲しくないのだが、なにも「アコム」や「じぶん銀行カードローン」は良くない、と言いたいわけではない。「アコム」と「じぶん銀行カードローン」が規約改定によって多少改悪されたのは確かだが、他のカードローンより良いのか悪いのかは、実際に適用金利などを比較してみないとわからない。

 その場合に難しいのは、借入限度額によってある程度の金利の幅が決まっているものの、実際に適用される金利は申し込んで審査を受けてみないとわからないことだ。

 「楽天銀行 スーパーローン」に借入限度額200万円で申し込んでも、6.9%で借りられる人もいれば14.5%で借りられる人もいるのだ。また、申し込んだ直後は金利14.5%でも、長く利用するうちに信用ができ、金利が引き下げられるケースもある。前出のような借入限度額と金利の表は、あくまでも一つの目安でしかないのだ。

 大切なことは、広告やWebサイトなどにでかでかと掲載されている表面的な数字のマジックに惑わせないことだ。「実際に自分はどの金利が適用されるのか」、さらには「即日融資は受けられるのか」「無利息期間はあるのか」「自分の家の近くに手数料無料のATMがあるのか」など、きちんとした情報を集め、少しでもお得なカードローンを見つけて賢く利用しよう。


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