JALとANAが共同設立した「国内線ドットコム」は
本当に得か? 獲得マイルの比較で判明した
「国内線ドットコム」のメリット・デメリットを解説

ANAとJALが共同出資している国内線航空券の購入サイト「国内線ドットコム」を知っているだろうか?
「国内線ドットコム」を利用してANAやJALの航空券を購入すると、通常のフライトマイルに加え、「国内線ドットコムポイント」が獲得できる。ANAとJALが共同出資したサイトのため、直接航空券を申し込んだ場合とまったく同じ金額で購入可能なため、「国内線ドットコム」のポイント分お得となる。
また、「オリコモール」や「Gポイントトラベル」といったポイントモールを経由して「国内線ドットコム」を利用すると、それぞれのポイントモールでもポイントが貯まり、さらにクレジットカードで決済することでクレジットカードのポイントも貯まる。つまり、ポイント・マイルの4重取りが可能なのだ。
羽田⇒那覇便のチケットを購入・利用するだけで
ポイント・マイルの4重取りで合計1015マイルを獲得!
具体的な例を挙げて試算してみよう。
例えば、「国内線ドットコム」で、2015年5月1日(金)の羽田⇒那覇便を検索すると、JAL 903便の最安値が普通席で2万590円となっている。念のため、JALのサイトでも同様の条件で検索してみると、先得割引で2万590円と同じ金額が表示された。
「Pontaサイト」を経由して「国内線ドットコム」を利用したとすると、200円(税込)につき1 Pontaポイントが獲得できる。次に、「JALカード」(ショッピングマイル・プレミアム加入時)で決済すると、100円(税込)につき1マイルが貯まる。さらに搭乗時には、普通席の場合だと羽田⇒那覇便984マイルの75%分である738マイルが獲得可能。そして搭乗後には、航空券の購入金額1円=1ポイントとして、「国際線ドットコムポイント」が貯まる。
これらをすべて合計すると、下の表のとおり1015マイルの獲得となる。
■「国内線ドットコム」を利用してポイント・マイルの4重取りを! | ||||||
獲得ポイント数 | マイル換算 | |||||
Pontaサイト経由時のポイント | 102 Pontaポイント | 51マイル | ||||
JALカードのポイント | ― | 206マイル | ||||
JALのフライトマイル | ― | 738マイル | ||||
国内線ドットコムのポイント | 2万590国内線ドットコムポイント | 20マイル ※ | ||||
合計獲得マイル | ― | 1015マイル | ||||
※10万国内線ドットコムポイント⇒200 Pontaポイント⇒100マイルなので、2万590国内線ドットコムポイント⇒41 Pontaポイント⇒20マイルで換算 |
■JALカード TOKYU POINT ClubQ | ||
還元率 | 1.5% ※ 1マイル=1.5円換算、JALカードショッピングマイル・プレミアム加入時 |
|
発行元 | JALカード | |
国際ブランド | VISA、Master、DC | |
年会費(税抜) | 初年度無料、2年目以降2000円(JALカードショッピングマイル・プレミアム年会費3000円) | |
家族カード | あり(年会費1000円、税抜) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
WAON、PASMO | |
(関連記事⇒JALカードよりJALマイルが貯まりやすいカードとは? 低コスト&無期限の「リクルートカードプラス」か、「JALカードTOKYU POINT ClubQ」でJALマイルを貯めよう!)
「国内線ドットコム」は「JALカード特約店」扱いにならず、
獲得マイル2倍の特典対象外なので気を付けよう
「国内線ドットコム」は大変お得のように見えるが、実は一点注意点がある。先ほどの試算では「JALカード」で支払っているため、本来であれば「JALカード特約店」としてカード決済時のマイルが2倍になりそうなものだ。しかし、「国内線ドットコム」経由で購入すると決済自体が「国内線ドットコム」で完了してしまうため、「JALカード特約店」での購入扱いではなくなってしまうのだ。
先ほどと同じ条件で、今度は「国内線ドットコム」を利用せずにJALのサイトから直接予約した場合で試算してみると、下の表のように獲得マイルは1150マイルで、「国内線ドットコム」を利用した場合より135マイル多くなる。
■「国内線ドットコム」より「JALカード」の特約店の方がお得? | ||||||
獲得マイル | ||||||
JALカードのポイント | 206マイル | |||||
JALカード特約店のポイント | 206マイル | |||||
JALのフライトマイル | 738マイル | |||||
合計獲得マイル | 1150マイル |
このように「JALカード」や「ANAカード」の場合は、ポイントモールを経由しなかったとしても、「国内線ドットコム」を利用せずに直接購入したほうがお得なのだ。
さらに、ポイントモールを利用すると、もっとお得になる。例えば、「楽天トラベル」経由でJAL国内線航空券を予約すると、1%分の楽天スーパーポイントが貯まる。「楽天トラベル」を経由しても、JALのサイトでの決済となるため特約店扱いとなり、マイルは2倍、かつ1%の楽天スーパーポイントが獲得できるのだ。
「アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード」の場合も同様で、「国内線ドットコム」を利用すると「メンバーシップ・リワード」のポイントが3倍にはならないので注意しよう。
(関連記事⇒ANAマイラーの「秘密兵器」として使える! 「アメックス・スカイ・トラベラー・カード」の意外&お得なカード活用術を公開!)
「国内線ドットコム」は、「JALカード」や「ANAカード」、「アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード」を利用していないユーザーが使うサイトであり、最終目的をマイルに設定していないようなライトユーザ向けのサービスと言っていいだろう。
以上、今回は「国内線ドットコム」が本当にお得か、どんな人に向いているサービスなのかを解説した。「国内線ドットコム」を利用する方がお得なのか、利用しない方が得なのか、国内線航空券を購入する人はよく検討するといいだろう。
■ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB) | ||
還元率 | 1.5%(※ 1マイル=1.5円換算。 「10マイルコース」申込時) |
|
発行元 | ANAカード | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 初年度年会費無料、2年目以降2000円 (マイル移行手数料は年5000円) |
|
家族カード | あり(年1000円、税抜) | |
おすすめポイント | 年会費+マイル移行手数料の年間維持費が 安く、東京メトロの定期券購入、 乗車でもポイントが貯まる! |
|