
竹井善昭
第109回
今年もまた東洋経済から「CSRランキング2014年版」が発表された。日本を代表するCSRランキングと言っても過言ではないが、正直に言って、いつもやりきれない気持ちになる。それは、僕がCSRに求める大事な要素が、このランキングには決定的に欠けているからだ。

第108回
今年もリリースされた『寄付白書』。そこからおもしろいことが読み取れる。前年比で3割以上も個人寄付が拡大するなか、「いまの寄付市場では、PRしたもん勝ち」ということだ。

第107回
今日、3月11日で東北の震災から丸3年である。しかし、被災地には「復興」の気配はまるでない。なぜなら、支援の多くが「復旧支援」だからだ。元に戻す「復旧」ではなく、新しい価値を生み出す「復興」が求められている。

第106回
「プレステ4」がようやく日本でも発売された。北米ではバカ売れ、日本でも発売日に行列ができたとか、そんな話を聞くと景気が良さそうだが、これがソニー復活の兆しになるかというと、そんなわけはない。むしろ、僕には最後の徒花にしか見えないのが悲しい。

第105回
深夜にソチ・オリンピックを観戦していたら、2020年の東京大会における、オリンピックとパラリンピックの関係性はどうあるべきかを考えてしまった。そしてひとつの結論を得た。それは、「東京大会では、パラリンピックを廃止すべき」ということだ。

第104回
日本テレビのドラマ「明日、ママがいない」が大炎上している。メジャーなメディアが、やっかいな社会問題に斬り込んでいくためには、絶対的に必要なものがある。それは、自分たちの「正義」だ。

第103回
新しい時代には時代を象徴する「新種」が登場する。本格派のソーシャル・ファイターが突如として女子高生のなかに現れた。それは、筋金入りのリーダーシップ女子「スーパー女子高生」たちである。

第102回
今年最後の記事はクリスマスイブの日にアップ。そこで今回は「クリスマス特集」としたい。毎年恒例の「社会貢献アワード」に加え、サンタが実在することを裁判で証明されたという話まで、クリスマスならではのテーマでお届けする。

第101回
僕の周辺のオヤジには、熱心なPerfumeファンが多い。しかし、AKBのファンはほとんどいない。それはなぜなのかということを考えてみたときに、女性アイドルというものが、社会変革と大きな関係があることがわかった。

第100回
2009年7月に開始して以来、当連載も今回で100回目。この4年4ヵ月を振り返ってみると、社会貢献の大きなうねりは第一波から第二波へ、いわば「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている、そんな変化を感じている。

第99回
今年の日本シリーズ最終戦最終回での楽天・田中投手の登板には、単なる試合以上の何かを見た人も多かったのではないかと思う。それは、単なる「感動」といったものだけではなく、もっと大きな「何か」である。

第98回
「日本の社員のやる気は世界最低」――そんな記事を年初に書いたら大反響をいただいた。事実、多くの企業は社員のモチベーションアップに躍起になっている。しかし、モチベーションだけでは「社員のやる気」は生まれないのだ。

第97回
今年のノーベル平和賞は「化学兵器禁止機関(OPCW)」に決定した。最有力視されていたパキスタンのマララちゃんは受賞できなかったわけだ。はっきり言って「なんじゃ、そりゃ?」である。怒りすら覚えている。

第96回
メガ・ヒットとなったドラマ「半沢直樹」。ヒットの理由については、日本人好みの勧善懲悪ドラマをキッチリ作ったのが要因だという論考が多い。しかし筆者は、女性の価値観の変化を筆頭に「恋愛至上主義の終わり」が大きいのではないかと考える。

第95回
オリンピックの招致が決まり、世の中全体が盛り上がっている最中に、大きな違和感を与えるニュースが流れた。ご存じ、JOCによる便乗商法の禁止。今回は「オリンピックは誰のものか?」も含め、オリンピックの「正義」について考えてみたい。

第94回
ソーシャルマーケティングに限らず、日本のCSR、社会貢献業界にはさまざまな「呪縛」があり、そのことが成長を阻害している。「社会貢献は地味にやるべきだ」という呪縛がまだ存在しているのだ。

第93回
記録的な猛暑でさぞや飲料メーカーはウハウハだろうと思われるが、その中で気になるブランドがある。それは、「1L for 10L」プログラムで有名な「ボルヴィック」。そのボルヴィックを象徴に、日本のコーズマーケティングに異変が起きている。

第92回
「最近の若者は社会貢献に関心が高い」、この説は本当かを確かめるため、この週末、湘南ビーチで実態調査を行なってきた。イマドキ女子のなかにどれだけ「社会貢献女子」はいるのか? その結果は、僕の予想をはるかに超えるものだった。

第91回
大方の予想通り、自民圧勝で終わり、面白味がないと言われた今回の参院選。今回はその結果の「意味」について、マーケティング屋としての視点、社会貢献活動家としての視点、2つの側面から分析してみたい。

第90回
フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグの主張がアメリカで大炎上しているという。事の発端は、彼女が今年3月に出した著書『リーン・イン』。新たな時代のジェンダー論が、アメリカで賛否両論の大激論を巻き起こしている。
