井手ゆきえ
Number 496
「ラジオ体操第二」が簡単かつ最強のステイホーム運動手段といえる理由
家にいよう──が続き、サルコペニア(加齢に伴う筋骨格量と筋力の低下)のまん延が懸念されている。もしも筋トレが苦手なら、最も簡単かつ最強の運動プログラムは「ラジオ体操」だ。

Number 495
自粛中のメンタルケア、「利他的行動」で気分が安定
パンデミックは心の健康も直撃する。米心理学会(APA)は、社会的距離をとっている最中に陥りやすい心理状態と対処法を紹介している。

Number 494
GWも「STAY HOME」すべき理由、あなたが「感染させる」側に回りかねない
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の怖さは、自分が感染するだけでなく、知らないうちに自分が「感染させる」側に回る点だ。本稿を書いている4月2日時点のデータを見ると、SARS-CoV-2に感染が判明した人のうち、半数~8割は、全く自覚症状がなかったことが判明している。

Number 493
卵を1日1個以上食べるとアジア人は心臓病リスク低下の新エビデンス登場
卵は健康食品か、悪玉コレステロールを増やして心臓病を誘発する悪玉食品か──。長年の論争に決着をつける新しいエビデンス(科学的根拠)がでた。

Number 492
喫煙歴もコロナ重症化リスクの一つ、対策に禁煙を
新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)発症後の重症化リスクは「高齢」に加え、「糖尿病」「高血圧」「慢性腎臓病」などの基礎疾患だ。また「喫煙」も重症化リスクになることがわかってきた。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンの開発が急がれている。ワクチンの開発には通常3〜5年はかかるのが常識だが、SARS-CoV-2の場合はSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)がアウトブレイク(一部地域や施設で発生した予想外の集団感染)した際のワクチン候補が使えそうだということもあり、1〜2年以内の実用化を目指している。「遅い!」との声があるだろうが、これがかなえば人類史上最速の記録だ。公開されている情報をまとめた。

Number 491
コロナ禍での健康維持に、心臓を守りつつランニングに挑戦するには
スポーツジムやフィットネスクラブの営業自粛が長引き、運動不足に悩む人が多い。屋外を走る分には換気の心配がないので、マラソンやジョギングに挑戦するいい機会だ。

SARS-CoV-2(SARSの新型コロナウイルス)ワクチン開発と並行して、COVID-19による感染症(新型コロナウイルスによる肺炎)の治療法を確立するための臨床試験が急ピッチで進んでいる。ただし、新薬をゼロから開発する余裕はなく、現時点では既存の抗ウイルス薬や創薬途上の薬から新たな有効性を見出す開発手法(ドラッグ・リポジショニング)が柱だ。現在の開発状況をまとめてみた。

Number 490
花粉症治療に高額な「抗体医薬」が利用可能に、費用対効果は見合うのか
新型コロナウイルスに紛れているが、花粉症最盛期である。今年の話題は高額な抗体医薬が使えるようになったことだろう。

Number 489
新型コロナは糖尿病があると重症化しやすい理由
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の流行で、高齢者と並び「基礎疾患」を有する人の重症化リスクが注目されている。

Number 488
自閉症スペクトラム障害を利尿薬で改善か、3~6歳児で効果確認
対人関係やコミュニケーションに問題を抱える自閉症スペクトラム障害(ASD)。100人に1人が該当するといわれている。小さいうちに療育や支援につなげることができれば、本人と周囲の「生きづらさ」を改善し、不適応から生じる「二次障害」を未然に防ぐことができる。

Number 487
男性がん患者向け「外見」ケアの無料ガイドブックが相次ぎ発行
男性がん患者の「アピアランスケア」ガイドブックが相次いで発行されている。

Number 486
思春期に注意したい「鉄不足」、認知機能の発達に欠かせない
鉄不足と聞くとすぐに「貧血」が思い浮かぶが、実は脳の発達やセロトニンなど神経伝達物質の合成にも深く関わっている。特に、脳組織が爆発的に成長する新生児~乳幼児期と、高次の認知機能が発達する思春期の脳には鉄分が不可欠だ。

Number 485
高齢者の筋力・活動低下を予防「フレイル健診」4月からスタート
この4月から75歳以上の後期高齢者を対象に、いわゆる「フレイル健診」が始まる。フレイルとは筋力や身体の機能全般が低下し、生活に支障がでる直前の段階を指す。

Number 484
加熱式たばこの利用状況を初調査、女性は全年代で「紙巻き派」
先日、厚生労働省より「国民健康・栄養調査(平成30年)」の結果が公表された。今回は初めて「加熱式たばこ」の喫煙状況が調査されている。

昨年末、中国湖北省・武漢で発生した新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)。今月13日には国内初の死亡例が公表されたほか、感染経路がはっきりしない症例の報告が続いている。2003年に世界的に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)と比較しながら、今後の対策を考えてみよう。

Number 483
鼻血の正しい対処法、ティッシュを詰めるより圧迫止血が先
鼻血(鼻出血)の診療ガイドラインが出たと聞くと「大げさな」と思うかもしれない。確かに鼻を圧迫して止血できる程度ならいいが、「血液サラサラ薬(アスピリンや抗凝固薬)」を飲んでいるために出血リスクが高い、あるいは多量の鼻血を繰り返すようなら適切な対応が必要だ。

新型コロナウイルス(2019-nCoV)による新型肺炎の話題に隠れてしまったが、昨日の2月4日は「風疹(しん)の日」。2020年2月3日現在、新型肺炎のウイルス(2019-nCoV)の基本再生産数――1人の患者から何人に感染させるかという「移りやすさ」の指標は1.4~2.5で、ほぼ季節性インフルエンザ並み。抗ウイルス薬候補が見つかったこともあり、今後、冷静に対応することで少なくとも日本国内では鎮静化へ向かうと思われる。一方、風疹は1人の患者から5~7人に移す強い感染力を持ち、影響も大きい。本来ならもっと警戒されていいはずの感染症だ。新型肺炎のような新しい感染症だけでなく、古い感染症に対する警戒や関心も高めるべきだ。

第474回
白内障の多焦点眼内レンズのメリットとデメリット、4月から「選定医療」に
昨年末に開かれた「中央社会保険医療協議会(中医協)」で、白内障の水晶体再建術に対する「多焦点眼内レンズ(多焦点レンズ)」を現在の先進医療から、4月以降「選定療養」に変更することが大筋で合意された。

第473回
「芸術的な活動」で死亡リスク減、年1~2回でも効果あり
英国では2002年から50歳以上の男女を対象に社会生活と健康の関係を調査する「ELSA(平均年齢65.9歳、女性53.6%)」を行っている。昨年末の報告では、美術館やコンサートに行くといった「芸術的な活動」に接する機会が多いほど、死亡リスクを減らす可能性が指摘された。
