
山崎 元
NISAであれフィンテックのロボアドバイザーであれ、資産運用ビジネスが活況を呈することはいいことだ。 しかし、それが顧客にとっても幸せをもたらすとは限らない。今回は、運用ビジネスが無視しがちなお金の重要な性質を2つ考えてみたい。

第417回
囲碁世界チャンピオンが、人工知能と戦って敗れた。棋士の戦いぶりも素晴らしかったが、人工知能は今や「考える」「創造する」レベルとなった。「知的」な職業に大きな変化が表れ、人の「働き方」や「稼ぎ方」も変わるだろう。

第416回
米大統領選挙での「トランプ現象」と、近年の日本の「橋下徹ブーム」は、政治現象としてかなり似た面がある。両者を比較することで、日本の課題が分かるかもしれない。またトランプ氏の今後の注目点が分かるかもしれない。

第413回
与党に代わり得る勢力がない状態は健全だとは思えない。民維新党には奮起を期待したい。ただし、旧民主党政権には経営学的・経済学的な、2つの失敗があった。その反省が必要だ。さらにマーケティング論的にもやるべきことがある。

第413回
マイナス金利の影響は意外と継続・拡大しそうだ。この政策で“被害”を受ける主体があるので、目配りしておきたい。それらの影響は資産運用などを通じて一般の個人にも及ぶ可能性があり、注意と対策が必要だ。

第413回
金融市場の混乱で、GPIFの資産運用が注目されている。その成否は、国会答弁で安倍首相が述べたように、年金の条件に影響してくる。つまり運用の損得が国民にも及ぶ。そもそも資産運用は、官・民どちらがやるのがいいのか?

第412回
まだ最終決定ではないが、シャープの社員にとっては、鴻海に会社が買収された場合にどうしたらいいのかが気になるところだろう。この場合の同社社員を例に、被買収企業の社員が心に留めておくべき行動原則を考えてみたい。

日本の金融政策として初のマイナス金利導入。何が起きるのか、そして“普通の個人”のお金の運用を、どうしたらいいのかについて考えてみたい。安全な資産の置き場所はどこか。株や為替などのリスク資産運用はどうすべきか。

第410回
GPIFや年金基金などの機関投資家は、株主として企業価値の向上や持続的成長に貢献できるのか。「できる」と考える人が作ったのが「日本版スチュワードシップ・コード」だろう。しかしそれは過剰に楽観的な期待である。

第409回
世間の注目を集めている「SMAP問題」だが、これはビジネスの世界で起こる「グループ転職」の事例として興味深い。ビジネスパーソン読者にとって、注意すべき、あるいは教訓とすべき点について説明したい。

第408回
世界の資本市場大荒れ・株価の大幅下落で、早速「公的年金の損失額」が話題になっている。ざっと計算すると、日経平均が1000円下がると4兆円くらいの損が出ておかしくない。その責任は誰にあるのか、掘り下げて考えてみたい。

第407回
政府は「一億総活躍」を掲げているが、能力もやる気もある50代以上のビジネスパーソンが存分に活躍できていない現状は「もったいない」。そこで、国家の予算を要せず、簡単な法律や制度の改正で可能な3つの施策を提案したい。

第406回
軽減税率をめぐる議論ははっきり言ってバカバカしい内容だが、来年の政局では、どこが先に「消費税率引き上げ延期」を掲げるかが第一の注目点となるだろう。では、最大野党である民主党は現在、何を考えているのか。

第405回
3社のパソコン連合構想は驚きのニュースであった。ただ、連合成立後の人事主導権争いや商品作りを考えると、前途は多難に思われる。そして、総合電機メーカー各社の現在の苦境は、他のビジネスにとっても他人事ではない。

第404回
GPIFの7〜9月期の運用実績は、約8兆円の損失となった。だがGPIFの運用部隊に対して「怒る」のは正しくない。むしろ評価としては「よくやった」と言うべきだ。問題は、公的年金の運用目標と運用方針の方にある。

第403回
若年層への投資教育に力が入れられ始めている。だが、投資教育が真に必要なのは、高齢者世代ではないか。彼らはお金を持ち、また判断力が甘くなるがゆえに狙われている。それを放置するのは不適切であり、不健全だ。

第402回
大ベストセラー「もしドラ」の続編を、発売前に読む機会を得た。今作のテーマは「イノベーション」だ。イノベーションは経営者ならずとも誰しも起こしたいと思うものだが、そのための「コツ」や「型」はあるのだろうか。

第401回
筆者がかつて勤めていた山一證券が自主廃業を発表したのは1997年の11月下旬のことだった。この時期になるとあれこれを思い出す。「会社が潰れる」とき、社内は、社員はどういう状況にあるのか。当時を振り返って考える。

第400回
最近、公的年金の運用に注目が集まっている。チャイナショック後の株価下落を受けて「年金積立金は大丈夫なのか?」という関心が多いが、それ以外にも様々な論点が存在する。筆者の意見をあらためてまとめておきたい。

第399回
経団連が昨年改訂した採用活動のルールを早くも変更し、選考活動解禁を6月にすることを検討中だ。曖昧で無意味かつ朝令暮改のルールに振り回される学生が気の毒だ。余計なルールは廃止した方が、学生・企業・社会のためである。
