2023.4.27
米国株上昇は逆業績相場前の「持ち直し」にすぎず、慢心した相場上昇に気を緩めるな
米金融不安がいったん遠のいたかという安堵、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げは打ち止め間近かという安堵は、株式相場に慢心の上昇を招くかもしれない。しかし、長短金利サイクルを組み合わせてみれば、その水準、逆イールド、信用タイト化か…
楽天証券グローバルマクロ・アドバイザー TTR代表
2023.4.27
米金融不安がいったん遠のいたかという安堵、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げは打ち止め間近かという安堵は、株式相場に慢心の上昇を招くかもしれない。しかし、長短金利サイクルを組み合わせてみれば、その水準、逆イールド、信用タイト化か…
2023.3.30
米SVBに端を発し、欧州大手クレディ・スイスをも破綻に至らせた金融不安。金融不安は経済現象というより、心理現象として一気に広がるだけに、当局は迅速に対応措置を講じる。しかし、いったんもたげた金融不安は容易には鎮まらず、景気、株式相場…
2023.3.2
米株式相場は過去半年、インフレや経済について2022年8月に楽観、9月に悲観、10~11月にじわり楽観、12月に悲観、23年1月に楽観、2月に警戒と、見方をほぼ月替わりで変転させてきた。しかし、実体経済がこれほど目まぐるしく変化しているはずもなか…
2023.2.2
超円安が急反転した。ドル円相場を米金利サイクル現象と踏まえれば、容易に理解・対応できた動きだろう。日本衰退、貿易赤字、資本逃避など、相場とは筋違いの悪い円安論調を真に受けていたら、相場の潮目は捉えられない。明快な相場なら淡々とメリ…
2023.1.5
数年前までブラックスワン(経験的に予測できない極端な影響を持つ現象)と思われていた地政学、地球環境、パンデミック、テクノロジーなどの諸問題は、コロナ禍以降、そこかしこに産卵され、孵化(ふか)しかかっているものもある。2022年より23年…
2022.12.8
米利上げペース鈍化を政策転換と誤解するかのように、市場では株式も債券も上昇し、政策金利は2023年を通じて経済もインフレもソフトランディングに向かうかのような織り込み具合である。しかし、経済実態は方向性を明確化できるだけの証拠を示せる…
2022.11.10
ドル高円安をサイクル現象として捉えると、多くの論点の整理がしやすくなる。日本衰退など今の円安に絡めて論じる筋違いも容易に理解できるだろう。円安は日本経済にとって明暗両面があるが、少なくとも日本のマクロ経済、株式相場が他の先進国より…
2022.10.13
一見混迷する米株式相場も、中央銀行の行動ではなく、先行するインフレと中長期金利に基づくサイクルとして解釈すれば、より明快な指針が浮かび上がる。実はドル円相場は、米株式相場以上に金利に直接連動するため、サイクルをより明快に捉えやすい…
2022.9.15
株式相場では、景気サイクルに沿った金融政策の局面に応じたサイクル投資が有効なアプローチの一つだ。しかし、コロナ禍以降の経済と市場は、通常のサイクルとは大きく予想を異にする。特に、突飛なインフレが景気サイクルに先行して進み、金融政策…
2022.8.18
米株式市場は、経済指標の悪化や、芳しくない決算を横目に、サマーラリーの様相を呈してきた。株高を追認して好材料が強調されるのは相場の常。そこにインフレ指標の鈍化が相次ぎ、相場はさらに加速している。予期されたインフレ鈍化が半歩早まった…
2022.7.21
米株式や商品などリスク資産市場は、インフレ高進と金利上昇加速で景気後退かという臆測に揺らいだ。相場が下げ止まると、最悪を織り込み済みという声もチラホラ。しかしインフレや金利の「変化」が鈍る公算の今年後半には、それらの「水準」が苦境…
2022.6.23
FOMCは6月15日に0.75%の大幅利上げを決定し、今後のタカ派的利上げ、経済成長のペースダウンの見通しを示した。FRBの想定が経済実態に近づいたことは、市場心理がいたずらに悲観と楽観に振れる余地を狭める効果がある一方、景気後退と資産価格下振…
2022.5.26
米金利上昇に沿って動く循環的な円安(ドル高)について、日本衰退の象徴であるかの筋違いの論調がはびこっている。不安に駆られた投資家からは、円資産に見切りをつけ、海外投資に乗り出すべきかという声があがる。専門家からは、日本の貿易赤字、…
2022.4.28
円安が止まらない。この円安は米金利上昇を主因とするもので、日本側で動かせる余地は限られる。いずれ米金利がピークに達し、米景気・インフレに鈍化観測が出ると、先行的に米株が下落し、ドル円の反落を伴うだろう。
2022.3.31
ドル高円安が120円台で進行している。かつて円高恐怖症にさいなまれた日本では、最近は円安も不安視される。そして「実質実効レートで50年来の円安」が日本の衰退の象徴であるかの論調が呼応し合っている。しかし、構造的円安と足元の米金利上昇に…
2022.3.3
米株式相場の流れは、金融引き締め開始を嫌う中間反落の途上にある。そこに、ウクライナ地政学リスクの波紋も重なる。ただし、1月のように売り逃げを模索する段階は過ぎた。3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)へ向けて、短期投資、時間分散投資を経…
2022.2.25
ウクライナ問題の情報は、政治的駆け引きが重なり、有事の有無という不確実性の前で、市場はヤキモキし揺れ動くばかりだった。しかし、遂にロシア軍が攻撃を開始したと報じられる。有事ショックを捉える三つのポイントを踏まえ、株、金利、為替、商…
2022.2.3
2022年の米株式は、コロナ禍の大金融相場がFRBの金融引き締めとともに終息し、中間反落場面を迎えている。ほどほどのインフレと金利上昇にめどが立てば、23年にかけて業績相場での上昇を見込める。金利高と株高とドル高が並走する場面で、日本から…
2022.1.6
2022年は、インフレと金融政策の行方に不確実性が大きく、北京オリンピック後から秋の中国共産党大会、米中間選挙へと国際政治の波乱要因が少なくない。株式、債券、為替、商品の各市場は経済と政治の双方でいくつものシナリオが想定され、多くのリ…
2021.12.9
オミクロン株ショックで下落する米株式相場に、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長のインフレファイターに傾く発言が追い打ちをかけた。コロナ禍下の超ド級の株式金融相場は、初の試練に直面し、当面の明暗を分ける境界域に押し込まれている…
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