
塚崎公義
政府は、2020年4月からレジ袋の有料化を義務付ける方向で検討している。反対の声も聞こえてくるが、コンビニこそ「官製カルテル」の最大の受益者として、積極的に賛同すべきである。

消費税率が上がる。こんなときにあり得ない話ではあるが、仮に消費税を廃止するとしても、一気に廃止するのでは景気回復効果が乏しく、経済に無用な混乱を招くだけだ。もし廃止するなら、少しずつ税率を下げていくべきであろう。

老後資金について考える際に重要なのは、「運用で稼ごう」などと欲張るよりも、リスクを避けることである。その中で最も考える必要があるのは、長生きとインフレのリスクだ。

米国の経済界が株主第一主義を見直すのを機に、日本企業も米国流に変質させてきた経営を日本的なものへと巻き戻すのではないかと期待している。そこで、日本的経営の根幹である終身雇用が日本では合理的である理由を示したい。

先日、厚生労働省が行った年金の財政検証では、改革案を考える上で参考になるオプションが提示された。しかし、最も重要な「専業主婦優遇の廃止」に触れていないのは非常に残念である。

年金の財政検証が発表され、将来「年金が2割減る」との報道も一部に見られるが、実際に年金支給額が2割減るわけではないので安心しよう。では、「年金が2割減る」と報道されているのは、一体何を指しているのだろうか。

米国の経済界が「株主第一主義」を見直すようなので、これを歓迎したい。「グローバル・スタンダード」と称して米国の株主第一主義を真似てきた日本の経済界にも変化が期待できるからだ。

全国一律の最低賃金を求める動きがあるようだ。政治的なハードルが高そうなので、実現の可能性は低いと思われるが、もし実現したら地方経済への打撃は計り知れないものとなろう。

米中貿易戦争は、トランプ大統領が追加関税を課すと発表し、その後も関税率の引き上げがあり得るとしていることで、沈静化どころか一層の激化が予想されている。この先行き懸念が、貿易戦争そのものよりも世界経済に大きな影響を与えかねない。

大手芸能事務所からの独立によってタレントが「干される」「テレビに出演できない」状態に陥るという、一般社会では考えられない慣習が世間の強いバッシングを受けている。では、もしタレントの独立や移籍が自由になると、どうなるのか。

先日までの参議院議員選挙期間中、「NHKをぶっ壊す」というフレーズを何度も耳にしたので、NHKのあり方について考えてみた。NHKは受信料を廃止して、運営費用は税金で賄うべきである。

米国株の主要指標であるダウ平均株価とS&P500株価指数が史上最高値を更新し、現在は反落しているとはいえ、最高値圏で推移している。客観的な経済情勢は半年前より悪化しているのにもかかわらず上昇しているのは、「バブル」だからだろうか。

地方銀行の苦境が伝えられ、政府も地銀の再編等を真剣に検討しはじめたようだ。地銀の苦境というと、「フィンテック」「人口減少」といった理由が思いつくが、それは将来にわたる長期的な脅威。現在、多くの地銀が苦しんでいる理由は他にある。

6月に発表された金融庁の審議会の報告書は、「老後資金2000万円不足報告書」などと呼ばれ、大きな反響を呼んだ。不安に感じた読者も多いかも知れない。しかし、普通のサラリーマンは何とかなるので、いたずらに不安に怯える必要はなさそうだ。

金融庁の「老後2000万円」報告書が話題となり、驚いたり怒ったり不安を感じている人も多いようだ。つまり、それだけ自分の老後資金について知らない人が多いということだ。そこで筆者は、企業こそが金融教育を行うべきではないかと考えている。

金融庁が年金などの限界を認め、「老後の資金として2000万円が必要」であると国民の自助努力を呼びかける文書を公表し、話題となっている。しかし、内容は多くの識者が繰り返し述べてきたことばかりで、言わば「当然」である。

大阪で今月開催されるG20は、海洋プラごみ問題への途上国の対策を促すと同時に、外交における日本のプレゼンスを高める良い機会である。一体なぜ日本にとってチャンスなのか、今回はその理由を述べたい。

高齢者が運転する自動車による悲惨な事故が相次いでいる。それなら高齢者の運転を制限すればいいと筆者は考えているが、政治的には容易ではないようだ。その理由について考えてみよう。

労働力不足がさらなる労働力不足を招く理由
労働力不足になると、それ自体が一層の労働力不足の原因となる可能性がある。もしそうならば、従来の常識で今後を予測するのは危険になるが、一体なぜそのような状況に陥ると考えられるのだろうか。

日本が輸出に頼らなくてもやっていける国になる理由
従来の日本経済は輸出頼みであった。しかし最近になって、日本経済が輸出頼みから脱する兆しが見え始めている。今回は、その理由について考えてみよう。
