
2016年1月に、「マイナンバーカードを共通のポイントカードにする」とニュースになったが、ポイント発行企業の理解が得られなかったのか、それ以降は大きな発表がない。
しかし、現在でもマイナンバーカードにポイント機能を搭載することは検討されている。例えば、総務省のWebサイトでは、「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」という研究会があることを確認できる。
こちらの最新の更新は、2017年7月6日(木)となっており、配布資料なども閲覧可能だ。
マイナンバーカードの発行枚数は約1189万枚なので、
約9人に1人が保有している計算に
前述の配布資料の「マイナンバーカードの申請・発行・交付状況」を確認すると、2017年7月3日(月)時点で、マイナンバーカードの申請受付数は1411万9344件、交付実施済み数は1188万7676件となっていた。つまり、約9人に1人がマイナンバーカードを保有しているというわけだ。

総務省としては、マイナンバーカードを普及させたいという思いがあるはずだ。おそらく、さまざまなポイントカードをマイナンバーカード1枚に集約させれば、マイナンバー通知カードからマイナンバーカードへの切り替えが進むだろうと考えたのではないだろうか。しかし、冒頭で述べたように、マイナンバーカードを共通のポイントカードにすることは諦めたようだ。
2017年9月25日から、マイナンバーカードにポイント機能が搭載!
共通のポイントカードにすることは断念したものの、現在、マイナンバーカードにポイント機能を搭載することは進めている。この機能は、2017年9月25日から開始する予定だ。
具体的に説明すると、クレジットカード会社や航空会社、電力会社などのポイントをマイナンバーカードのポイント「自治体ポイント」に交換すると、地方の名産品を販売する「めいぶつチョイス」や自治体のクラウドファンディングで利用できるそうだ。「めいぶつチョイス」は、「ふるさと納税」のポイント版と考えればわかりやすいだろう。
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なお、現時点で「自治体ポイント」に協賛している企業は、下記の通り。
・三菱UFJニコス
・三井住友カード
・JCB
・クレディセゾン
・オリコカード
・ANA
・JAL
・中部電力
・関西電力
・サイモンズ
・ドコモ
また、今後はマイナンバーカードで「自治体ポイント」を使えるようになるとのこと。例えば、公共施設の入場料や商店街での買い物を「自治体ポイント」で支払えるようになる。ポイントでは足りない場合は、クレジットカードなどで差額を支払うこともできるようだ。
つまり、クレジットカードのポイントやマイルをマイナンバーカードの「自治体ポイント」に交換して、地方の活性化に役立てようというのが狙いだ。
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「自治体ポイント」への交換は複雑で、
初心者が利用するにはハードルが高い?
余っているクレジットカードのポイントやマイルを活用して地方活性化する、という考えは良いとは思うのだが、失効するようなポイントを保有している人の場合、そもそもクレジットカードのポイントやマイルをどれだけ保有しているか把握していないはずだ。
2017年7月6日(木)に、総務省のWebサイトで公開された「マイキープラットフォーム及び自治体ポイント管理クラウド活用マニュアル」を確認すると、「自治体ポイント」への具体的な交換処理が確認できる。これを見る限りでは、なかなか複雑な処理となっているため、たとえ、自分の保有ポイント数を把握している人でも、「自治体ポイント」への交換&利用は大変だろう。
「自治体ポイント」が成功するには、さらなる改善と工夫が必要
「自治体ポイント」のシステムを開発するために、多額の投資がされているとは思うのだが、総務省が考えているようなマイナンバーカードの普及や活用されていないポイントでの地方活性化というのは難しいのではないだろうか。
では、どのようにすれば「自治体ポイント」が活用されるのか考えてみたい。
まず、ポイント交換をもっと簡単にする必要がある。例えば、クレジットカードなどとマイナンバーカードを持っていくだけで、ポイントの交換処理をしてもらえる窓口があるといいだろう。しかし、実際は、担当者がそれぞれのカードを端末に差し込んで、「ポイント交換できました」というような処理はできないだろう。
次に、プレミアム商品券のように、クレジットカードなどのポイントを「自治体ポイント」に交換すると、20%割増で交換できるなどの特典があれば、ポイント交換が進む可能性はある。通常の商品券に交換するよりも20%分お得になるのであれば、少しくらいの手間を掛けてでもポイント交換をする気になるだろう。ただし、この増量分はどこが負担するかというのが問題となる。
最後に、これだけ複雑なポイント交換をしてでも、ポイント交換したくなるような名産品やクラウドファンディングを用意できるかどうかだろう。今のところ、どのような商品が用意されるかわからないが、魅力的な商品が多数ラインナップされれば、「自治体ポイント」が普及するかもしれない。
「ふるさと納税」の場合は、「どうせ納税しなければならないのであれば、特産品をもらった方がお得」と考えるため、利用者は多い。しかし、「めいぶつチョイス」の場合は、クレジットカードのポイントなどを「自治体ポイント」に交換して利用するよりも、どこでも使える商品券などに交換したほうが利便性は高いため、わざわざ「自治体ポイント」に交換するかどうか疑問だ。
とはいえ、実際に利用してみなければ、「自治体ポイント」のメリット・デメリットはわからないだろう。筆者も、この「自治体ポイント」のためにマイナンバーカードを作成した。サービスが開始したら、実際に利用してレポートしたい。
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以上、今回は、マイナンバーを活用した「自治体ポイント」について解説した。
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