米国の金利上昇による株価や為替の急変など、マーケット環境は極めて不安定だ。特集『銀行危険度ランキング2022』(全6回)の#3では、株や債券など市場運用部門の収益力を示す運用総合利回りをランキング化したところ、ワースト1位は前回と同じ銀行で、まさかの“運用下手”ぶりをさらした。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
昨年度は62行が計159億円の損失
マイマス金利で運用にのめり込む地銀
異例の低金利環境が長く続いたため、銀行は融資という本来業務で利益を上げることが難しい状態だった。
そこで重視されてきたのが、株式や債券の運用である。ただ、これも当然リスクを孕むものであり、2008年のリーマンショックでは運用損に見舞われる地方銀行が続出した。それでも、最近では日本銀行の金融緩和、とりわけマイナス金利の導入を受けて、運用にどんどんのめり込んでいった。
全国地方銀行協会によると、22年3月期は62行で計159億円の運用損があった。株式の運用は黒字だったが、それを債券の損失が上回った。銀行別ではどうだったのだろうか。