総予測2023#28Photo:Zhe Ji/gettyimages

2023年の自動車業界は歴史的な局面を迎えることになりそうだ。米テスラの電気自動車(EV)、「モデルY」が、2023年の年間販売台数で世界首位に立つ公算が高まっているのだ。特集『総予測2023』の本稿では、23年がEV大衆化元年といえる三つの根拠を示すと共に、EVに出遅れ気味の日系7社の「反撃策」に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)

「週刊ダイヤモンド」2022年12月24日・31日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

テスラ「モデルY」が世界で一番売れている車に!
EV大衆化元年が到来する「三つの根拠」

 2023年は、自動車産業の歴史に刻まれることになるであろう“主役交代”が実現することになりそうだ。

 米テスラのミドルサイズSUV(スポーツタイプ多目的車)「モデルY」が、23年の年間販売台数で世界首位に躍り出る公算が高まっている。実現すれば、単一モデルの量販車として初めて電気自動車(EV)がガソリン車を抜くことになる。

 ちなみに21年の世界ランキング首位はトヨタ自動車の「カローラ」。続くトヨタ「RAV4」、米フォード・モーターのピックアップトラック「Fシリーズ」が100万台クラスで、上位車種の常連となっていた。

 テスラにとっては中国市場の大崩れが懸念材料ではあるが、テスラの5番目の車種として投入されたモデルYは、量産開始から3年足らずで100万台クラスのベストセラーに急成長を遂げつつある。

 日本市場におけるEV(バッテリーEVとプラグインハイブリッド車)の構成比はわずか2%程度。日本ではEVの沸騰ぶりを肌で感じることは難しい。それでも世界を見渡せば、EV普及に向けた動きが急加速しており、23年は「EV大衆化」元年となるだろう。

それでは、EV拡充が遅れ気味の日系自動車メーカー7社に反撃策はあるのか。次ページでは、23年がEV大衆化元年と言える三つの根拠を示すと共に、日系メーカーの反撃策に迫る。