渋野は「人気」と「実力」「パワー」の3項目で最高評価を獲得した。

 アマチュア時代の渋野は、同学年の畑岡奈紗、勝みなみの陰に隠れたほぼ無名の存在。プロテストにも1回失敗し、2回目の挑戦で合格した。

 翌年の試合への出場優先順位を決める18年の予選会「ファイナルクォリファイングトーナメント(QT)」では40位となり、前半戦の出場権を獲得。19年5月に女子ツアーの四大大会の一つ「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」でプロ初優勝した。

 そして、同年7月の米女子ツアー四大大会の一つ「AIG全英女子オープン」を制覇。日本人女子の四大大会制覇は樋口久子以来42年ぶりの快挙だった。

 無名にもかかわらず突如ビッグタイトルを獲得したことで、渋野に付けられたニックネーム “スマイリングシンデレラ”が大きな話題となった。当時、渋野の情報を持たない海外メディアが、日本の報道を見て思い付いたとされる。現在の女子プロ人気をけん引するゴルファーの一人である。