ただし、見方には少し注意が必要だ。1位のレオパレス21や2位の千代田化工建設は、経営危機からの再建途上にある。2社とも一時大赤字に陥ったので、今も平時より自己資本が激減している。つまり分母が極端に小さくなったため、ROEが異様に高くなったという事情がある。

 一方、5位のZOZOはROEランキング上位の常連だ。過去10年のROEの値を見ても40~70%程度の高水準で安定的に推移している。

 また、6位川崎汽船、8位商船三井、10位日本郵船とトップ10に海運3社が食い込んだ。3社とも巨額の純利益を稼ぎ出してROEを押し上げた。では、その好況は続くのか。本特集#8『川崎汽船が大盤振る舞い?海運バブルで財務改善でも「株主還元重視」で将来性に不安』で海運業界について詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧いただきたい。

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