公務員の人材劣化が止まらない。国家公務員の志願者は10年で3割減り、人材の離職が急増しているのだ。このままでは政策立案能力の低下は避けられず、立て直しが難しくなる懸念すらある。特集『公務員970人が明かす“危機”の真相』では、独自に実施した公務員アンケート(有効回答数約970件)の結果を基に、パワハラ、給与、昭和的な風土など、役所が改めるべき問題点をあぶり出す。
#1 6月4日(火)配信
【独自】パワハラ炎上中の長谷川岳議員が総務副大臣時代、秘書官に「詫び状」の提出を強要!当該職員は直後に退職の新事実
自民党の長谷川岳参院議員が公務員に「絶対、クビにしてやる」などと威圧的な言動をしていたことが報じられ、炎上している。長谷川氏が副大臣を務めた総務省は「省内から被害の報告はない」と否定してきた。だが、同氏が副大臣秘書官らを大声で叱責したり、働きぶりについて許しを請う「わび状」を要求したりして、異動や退職に追い込んだ疑いがあることが分かった。
#2 6月12日(水)配信
経産相が官僚人材採用に「大いなる危機感!」ペーパーテストに偏重した公務員試験の抜本改革を提言
日本の半導体産業の復活に向けて1兆円超の支援を行うなど、かつてない産業政策を打ち出している経済産業省も、人材流出問題とは無縁ではない。通商産業省(現経産省)に23年間、勤務した経験がある齋藤健・経産相に、霞が関の政策立案能力に関する危機感や、国家公務員の人材確保に向けた改革の具体策などを聞いた。
#3 6月19日(水)配信
経産省が、日立など大企業の人材マネジメントを霞が関に移植する最後の賭け!「あれオレ詐欺」「ZOY」文化は封印
人材流出に悩んでいる経済産業省が、日立製作所などの大企業を見習って人材マネジメントの改革に乗り出している。省内人事を担当する秘書課の人員を10年で2割以上増やし、採用や研修などを強化した。中央省庁の中で、人材開発の先頭を走る同省の危機感や改革の中味を紹介する。
#4 6月24日(月)配信
【官僚371人が決める「働きがい&政策力」省庁ランキング】財務省と国税庁、総務省が凋落危機に陥った理由
国家公務員371人に省庁の「働きがい」と「政策立案能力」を評価してもらい、ランキングを作成した。霞が関を牛耳っていた五大省庁(財務省、外務省、経済産業省、警察庁、総務省)の士気などに意外な格差があることが分かった。現役官僚らが明かす霞が関の新序列とは。
#5 6月24日(月)配信
【公務員970人が選ぶ!パワハラ政治家&政党ランキング】蓮舫氏もランクイン、3位は総理候補、1位は?
公務員970人が選ぶ「パワハラ政治家&政党ランキング」を作成した。現役閣僚や首相経験者、野党幹部など意外な面々が名を連ねた“要注意”な政治家リストを大公開する。
#6 6月25日(火)配信
【官僚371人が厳選「尊敬できる歴代大臣」ランキング】6位に小野寺五典氏、1位はパワハラ疑惑もある自民のホープ
国家公務員371人の投票で決める「尊敬できる歴代大臣」ランキングを初公開する。部下として仕えた国家公務員らから支持を集めた政治家は誰なのか。「玄人好み」の大物政治家ランキングをお届けする。
#7 6月25日(火)配信
【省庁別パワハラ危険度ランキング】上司からの被害は3位警察、2位防衛、政治家からは4位国交、2位文科…1位は?
国家公務員371人の声をまとめた「パワハラ危険度」省庁ランキングを大公開する。公務員アンケートで、省庁内のパワハラ被害の報告が多かったのは、防衛省や警察庁だった。一方、政治家からのパワハラ被害が多かったのは、国土交通省など多額の予算を握る役所だった。公務員の人材流出を防ぐために是正が求められるパワハラの真相に迫る。
#8 6月26日(水)配信
東大卒の国家公務員は激減!合格者3倍で“早稲田超え”を果たした「意外な大学」とは?
かつて国家公務員は、東京大学などエリートの人気就職先の筆頭だった。ところが今では、激務や低年収といったレッテルを貼られ、東大生が激減している。それとは対照的に、ある「意外な地方大学」出身の官僚が激増しており、早慶に匹敵する勢力となりつつある。卒業大学別の国家公務員試験合格者数のデータを一挙公開し、東大生が受けなくなった同試験の内情を明かすとともに、急伸中の大学を紹介する。
#9 6月27日(木)配信
携帯値下げを実現し、接待問題で辞職した大物総務官僚が、それでも「官民交流なくして政策なし」と断言する理由
菅義偉内閣が実施した携帯電話料金の値下げは、国民から支持を集めた政策といえるだろう。この政策を推し進めた谷脇康彦・元総務審議官に、行政官の仕事の流儀を聞いた。谷脇氏は、NTTからの接待問題で辞職した経緯があるが、それでも、あえて官民の情報交換の重要性を強調する。「役所の中にいても、政策のネタは一つもない。教えを請いに外に出なければ、ひらめきはない」と断言する谷脇氏の真意とは。
#10 6月28日(金)配信
【都道府県庁「内定辞退率」ランキング】北海道庁は4割超えで人材は札幌市へ…愛知でも県庁より名古屋市が人気?
安定した職業として根強い人気を誇る地方公務員。ところが近年は、「地方エリート」の代名詞だった県庁でも人気低下に拍車が掛かっている。北海道では、道内の転勤が敬遠され内定辞退率が例年4割超えとなっている。愛知県でも県庁より名古屋市役所が優勢で、市が県に「下克上」している状態だ。都道府県庁「内定辞退率ランキング」を大公開。職員の声を取り上げながら、転勤の多い役所の苦悩を明かす。
#11 6月29日(土)配信
改革派・元農水次官が政府に直言!「官邸と役所の幹部に志がなければ、若手が付いてこないのは当然だ」
農林水産省の事務次官や経営局長として、農業界最大の既得権団体である農協の改革を実現した奥原正明氏に、望ましい政と官の関係などを聞いた。「霞が関の問題は、永田町の問題である」という同氏の真意とは。
#12 6月30日(日)配信
「行政劣化」の深刻!コロナ対応での自治体格差、国家戦略の押し付け合い…公務員の人材流出が招く国家的危機
行政の劣化は、国民が考えているより深刻なようだ。新型コロナウイルス関連の給付金では自治体間の執行力の格差が浮き彫りになった。他にも、国家戦略に関わる試算などでお粗末な対応が相次いでおり、公益を損ないかねないのが実態だ。国民が知らないところで進行している「行政危機」の真相に迫る。
#13 7月1日(月)配信
政治家による公務員へのパワハラを防ぐ「英国ルール」の威力、ハラスメントの有無の調査が肝
元総務省幹部で、中央省庁の人材マネジメントなどに詳しい吉牟田剛・政策研究大学院大学教授に、公務員の人材流出の一因になっている政治家からのパワハラの防止策について寄稿してもらった。英国では、政治家の行動規範が定められており、パワハラなどを行った疑いがあれば、独立性のある調査が行われるという。
#14 7月2日(火)配信
【官僚371人が決める「次官になってほしい省庁幹部」ランキング】次の防衛次官と統合幕僚長を大予想!
霞が関では、事務次官が交代する人事の季節を迎えている。そこで、公務員アンケートで「次官になってほしい省庁幹部」を聞いた。部下たちからの期待が大きい霞が関のリーダーは誰なのか。中央省庁の幹部職員のランキングをお届けするとともに、最も投票が多く、期待を集めるリーダーが多かった防衛省の次官人事の舞台裏に迫る。
#15 7月3日(水)配信
【地方公務員598人が厳選「尊敬する知事」ランキング】物言う知事が上位独占!9位小池氏、5位村井氏、1位は?
カリスマ性のある知事の下で働くのは都道府県職員の本懐といっていいだろう。地方公務員598人に、「尊敬できる知事」を聞き、ランキングを作成した。多方面で手腕を発揮したあの知事や、メディア露出の多いあの知事などがランクイン。
#16 7月4日(木)配信
【地方公務員598人が決める「政策歪められ度」都道府県ランキング】有力県議や国の出先機関が政策を左右…2位沖縄県、1位は?
公務員の働きがいを奪う要因の筆頭格といえるのが、政治家に政策をゆがめられることである。公務員アンケートで判明した政策ゆがめられ度ランキングのワースト県は、愚の骨頂ともいわれた条例を俎上に載せ西日本のあの県だった……。
#17 7月5日(金)配信
【都道府県「職員採用倍率」ランキング】採用力「格差」拡大!佐賀が善戦の一方で奈良は苦戦する理由
民間企業の待遇に引かれる新卒人材が増え、地方公務員の採用倍率は年々低下している。特に技術系職員の人気低下は危機的で、募集人員を大きく下回ったり、採用が0人になったりする自治体もある。「安定」の代名詞である公務員の採用倍率の実態から、自治体の採用力の格差を明らかにする。
#18 7月6日(土)配信
【地方公務員598人が決める「働きがい&政策力」都道府県ランキング】働きがいワースト3位は新潟、2位は長野、1位は?
公務員アンケートの結果から、都道府県職員の働きがいや政策立案能力に大きな格差が生まれていることが分かった。地方公務員598人による「政策立案能力&働きがい都道府県別ランキング」を全公開する。
#19 7月7日(日)配信
【地方公務員598人による「給与満足度」都道府県ランキング】年収断トツの都職員の苦悩…最下位は震災で疲弊するあの県
地方公務員598人のアンケートへの回答から、都道府県別の給与への満足度を徹底分析する。高給の印象がある都庁職員の回答からは、待遇について意外な悩みがあることも見えてきた。かつて地方エリートの筆頭格とみられていた公務員の悲哀に迫る。
#20 7月8日(月)配信
【地方公務員598人による「パワハラ危険度」都道府県ランキング】上司からの被害は2位静岡県、議員からは2位兵庫県…1位は?
地方自治体内のパワハラは予防対策が進んではいるものの、根絶したとは言い難い。公務員アンケートの回答からは悲痛な声も聞こえてきた。一方、政治家から地方公務員のパワハラは防ぐ手立てに乏しく、法令による罰則も定められていない。アンケートから見えてきた都道府県職員らの悲鳴と被害の実相とは。
#21 7月9日(火)配信
【官僚371人が決める「政治家に政策歪められ省庁」ランキング】さすがに警察・裁判所は下位…3位環境、2位文科、1位は?
国家公務員371人のアンケート回答に基づく、政治家からの「政策ゆがめられ度」省庁ランキングを公開する。政治家からのごり押しに弱い省庁はどこか。
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