111年111本 厳選記事でたどる激動の日本経済史【ダイヤモンド111周年~昭和後期 2】Photo:Rolls-Royce Archive/gettyimages

1913年に(大正2)に創刊した「ダイヤモンド」は、2024年に111周年を迎えた。そこで、大正~令和の日本経済を映し出す1年1本の厳選記事と、その解説で激動の日本経済史をたどる「111年111本」企画をお届けする。第12回は昭和後期、1976~80年までの5年間だ。

【64】1976年
ロッキード事件で指摘した
多国籍企業・総合商社の闇

 ロッキード事件は、米ロッキード社が航空機の売り込みのために日本の政府高官や企業に対して多額の賄賂をばらまいた戦後最大の汚職事件だ。1976年2月に米国議会で事件の存在が明らかになり、ロッキード社コーチャン副会長が「丸紅・伊藤宏専務に支払った金が政府高官に渡った」と証言したことで、日本でも真相究明で大騒ぎになった。

 当時の「ダイヤモンド」でも、毎週のように事件に関する記事が掲載されている。2月21日号「“ロッキード”で露呈した巨大商社の怪物性!――多国籍企業の黒い手口とその複雑な関係」、2月28日号「ロッキード事件に揺れる自民党」、3月6日号「ロッキードで“保革連立政権”早まる!」「黒い霧:ロッキードの次は食糧だ!」「 “ロッキード不況”の可能性」、3月13日号「ポスト・ロッキード!“兵器国産化”にむらがる企業群!」、3月20日号「渦中のロッキード社の経営実態!――“破産”か“身売り”か 予想される3つのコース」、4月10日号「丸紅は潰れるか!――ロッキード被害後を占う」といった具合だ。

 3月13日号「ポスト・ロッキード!」特集の「息の根が止まるのはどこか?――多国籍企業・総合商社総点検」を見てみよう。