
前回の記事では、「ポイントを貯めたり使ったりするのが面倒くさいと思っている人は、ポイントを金融商品として考えよう」と解説した。
(関連記事⇒クレジットカードのポイントをかしこく貯めると、銀行に定期預金をするより何倍も得をする!【ポイント生活の本当のメリットとは?(前編)】)
それでもポイントを貯めるのは面倒くさいと感じる人もいるだろう。そういう人は、ポイント集めをゲームとして楽しんではいかがだろうか。
ポイントを貯めるゲームと考える
女性と比較すると、おそらく男性の方が細かなポイントを貯めるのが面倒と感じる人が多いと思う。しかし、「ポイントはゲーム」だと考えられるようになると、ハマりやすいのは男性の方だ。実際、ポイ探ユーザーの8割が男性となっている。
ポイントには、ゲームと同じように“攻略”の要素がある。
例えば、ファミリーマートでの買い物を考えてみよう。毎回ポイントカードを出すのが面倒くさいと思っている人は、Suicaや現金などで支払いをするだろう。しかし、支払い方によってお得度は大きく変わってくる。
まず、「リクルートカードプラス」でnanacoにチャージすると、100円(税込)につき2 リクルートポイントを獲得できる。次に、セブン-イレブンでQUOカード1万円分をnanacoで購入。この時、nanacoポイントは獲得できないが、QUOカード1万円分には180円分の上乗せがある。つまり、この時点で1.8%のプレミアが付くということだ。
(関連記事⇒「QUOカード」を利用するとコンビニがよりお得に!「リクルートカードプラス」と共通ポイントカード、nanacoを組み合わせることで、還元率4.8%も可能!)
次に、ファミリーマートで買い物をするときはQUOカードを使って支払い、さらに「ファミマTカード(クレジット機能付き)」を提示する。ファミリーマートで「ファミマTカード(クレジット機能付き)」を提示すると、火曜日・土曜日の「カー(火)ド(土)の日」はポイントが3倍になる。
このように、単純にTカードを出して現金チャージしたSuicaやPASMO、あるいは現金で払うよりも、数倍お得になるのがポイントの魅力だ。
払い方ごとのポイントの貯まり方と還元率を表にすると、次の通りとなる。
■ポイントの貯め方と還元率 | ||||||
支払い方法 |
獲得ポイント (ファミランクがブロンズの場合) |
還元率 | ||||
現金払い+通常Tカード提示 | 200円(税抜)につき1 Tポイント | 0.5% | ||||
Suica払い+通常Tカード提示 | ||||||
Suica払い (クレジットカードチャージ) +ファミマTカード (クレジット機能付き) |
火・土曜日 |
200円(税抜)につき3 Tポイント +1000円(税込)につき6ビューサンクスポイント |
3.0% | |||
それ以外 |
200円(税抜)につき1 Tポイント +1000円(税込)につき6ビューサンクスポイント |
2.0% | ||||
QUOカード払い (リクルートカードプラスで チャージしたnanacoで購入) +ファミマTカード (クレジット機能付き) |
火・土曜日 |
200円(税抜)につき3 Tポイント +100円(税込)につき2リクルートポイント +1.8%のプレミア |
5.3% | |||
それ以外 |
200円(税抜)につき1 Tポイント +100円(税抜)につき2リクルートポイント +1.8%のプレミア |
4.3% |
さらに、ソフトバンク利用者であれば、毎日Tポイントが3倍になる特典も用意されているので、そちらも上手に活用したい。
(関連記事⇒ソフトバンク利用者はファミリーマートで買い物を!Tカード番号を事前登録するだけで、ポイント3倍。「ファミマTカード」を持てば最大5%還元も可能に!)
■ファミマTカード | ||
還元率 | 0.5% | |
発行元 | ポケットカード | |
国際ブランド | JCB | |
年会費 | 無料 | |
家族カード | あり(年会費無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica |
年間を通してポイントを貯めると、数万円得することも
ゲーム感覚でポイントを貯める一例として、コンビニエンスストアでのお得な買い方を紹介したが、月間3000円程度のコンビニ利用でも年間1548円分のポイントが貯まることがわかった(還元率4.3%で計算)。コンビニエンスストアでの年間利用額3万6000円でもこれだけ変わるということは、家計支出全体で見るとさらに大きな差が出てくる。
総務省統計局が集計した勤労者世帯の世帯支出を見ると、2015年6月の住居を除く消費支出の平均は、25万4546円となっている。年間で約305万円の支出ということだ。コンビニエンスストアの3万6000円の支出で約1500円程度のお得と考えると、全ての家計支出を攻略すれば、単純計算で年間数万円~数十万円の差が出てくることになる。
クレジットカードと電子マネーを組み合わせて攻撃力をアップ
ポイント集めゲームでは、利用するクレジットカードの良し悪しにより、“攻撃力”が変わってくる。さらに電子マネーや利用すると、店舗との相性もあるが、組み合わせ方によってはどんどん攻撃力が増す。
今回紹介した「ファミマTカード(クレジット機能付き)」は、ファミリーマートではカードの日にポイント3倍となるため攻撃力が高いが、他店での利用に関しては攻撃力が低い。
このように、自分の生活スタイルによってクレジットカードと電子マネーの最強の組み合わせは変わってくる。このクレジットカード、電子マネーの最強の組み合わせを考えるのも「ゲーム」だと考えられるようになると「ポイントは面倒くさい」と思わなくなることだろう。
ポイント貯めゲームにはまりすぎるのはNG
ただし、このポイントを貯めるゲームにはまりすぎると、ポイントを貯めること自体が目的となり、すでにゲームをクリアできるレベルになっているにもかかわらず、ひたすらレベルアップすることに集中してしまう場合がある。
たとえポイントをたくさん貯めることができるようになっても、そのために時間をロスしていたり、本来必要のないお金を払っていては本末転倒だ。ポイントを貯めるゲームは、「生活スタイルをほぼ変えずに獲得ポイントを最大化する」という前提条件を付けてから始めたほうが良いだろう。
以上、今回はポイントを貯めるのが面倒だと思う人はゲームだと考えればいい、という考え方を提案した。
次回は、ポイントは金融商品とも考えられないしゲームとも思えない、という人向けに、ポイントを貯めずに得する方法を紹介したい。
【関連記事】
■クレジットカードのポイントをかしこく貯めると、銀行に定期預金をするより何倍も得をする!【ポイント生活の本当のメリットとは?(前編)】
■ファミマTカード | ||
還元率 | 0.5% | |
発行元 | ポケットカード | |
国際ブランド | JCB | |
年会費 | 無料 | |
家族カード | あり(年会費無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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◆dカード | ||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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【dカードのおすすめポイント】 テレビCMでもおなじみの「NTTドコモ」のカードだが、auやソフトバンク利用者でもお得! 通常還元率1%と高還元で、2019年9月16日以降の申し込み分から年会費が永年無料になり、ますますお得なカードに進化! さらに「dカード」で貯まる「dポイント」は携帯電話料金に充当できるほか、JALのマイルなどにも交換可能で、ドコモユーザー以外でもお得なクレジットカードだ。 |
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◆アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード |
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1.5%~ | 1万1000円 | AMEX | Suica ICOCA |
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【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】 「マイル系最強カード」との呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~3.0% | 永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 年会費無料で通常還元率は1.0%、「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」のセブン-イレブンやAmazonなどでは還元率2.0%、スターバックスでは還元率3.0%になるお得なカード。しかも、大手カード会社のクレジットカードだけあって、ポイントの汎用性も抜群! |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~3%のJCBの入門用カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆イオンカードセレクト | ||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
Suica ICOCA WAON |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利が通常の30倍=0.03%になる(こちらの記事を参照)。メガバンクの定期預金金利が0.002%の今、普通預金金利が0.03%になるのはお得!「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! |
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◆au PAY カード | ||||
1.0~2.0% |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※) |
VISA Master |
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【au PAY カードのおすすめポイント】 通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! さらに、スマホ決済の「au PAY」へのチャージでも1.0%分のポイントが貯まり、「au PAY(コード払い)」の利用時に0.5%分のポイントが貯まるので、合計還元率1.5%でPontaポイントを2重取りできる! しかも、初年度は年会費無料、2年目以降は年会費1375円(税込)だが、年に1回でもカード決済、もしくは携帯電話などのauのサービスを利用していれば次年度以降の年会費も無料に! (※ 2年目以降1375円。ただし、年一回でも利用した場合、もしくは「au ID」に「au PAY カード」を紐付けて、携帯電話などのauサービスを利用している場合は次年度無料) |
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