早川幸子
第199回
新型コロナウイルスの流行を受けて、専門家会議は、軽い風邪の症状の人に対して外出を控えて、自宅での療養しながら様子を見ることをお願いしている。この時、ひとつ気になるのが、会社員が新型コロナウイルスに感染して自宅療養した場合の休業補償だ。

第198回
確定申告の医療費控除については、医療費の領収書の添付が不要になり、手続きが簡素化されたことに加えて、新たに市販薬の購入だけでも控除を利用できるセルフメディケーション税制も導入された。ただし、両者は併用できない。その違いを確認してみよう。

第197回
通常の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの所得を計算し、翌年の2月から3月に申告・納税を行う。だが、亡くなると本人は申告できないため、確定申告が必要な人が亡くなった場合は、故人の代わりに残された家族が所得税の「準確定申告」を行う。

第196回
2016年度に始まった「紹介状なしの大病院受診時の定額負担」。当初、対象になったのは、おもに入院用のベッド数が500床以上の大病院だったが、今年4月から、特別料金の徴収義務化が200床以上の病院にまで拡大されることになった。

第195回
家族みんなの医療費が10万円(または総所得金額の5%)を超えた場合、医療費控除を利用して確定申告すれば税金を取り戻せる可能性があるので準備を始めている人もいるかもしれないが、その前に確認しておきたいのが健康保険の「高額療養費」の請求漏れだ。

第194回
差額ベッド代をめぐるトラブルが後を絶たない。患者本人は希望していないのに、例えば、本来は払う必要がないにもかかわらず「個室しか空いていないと言われて、仕方なく個室に入ったのに差額ベッド料を請求された」といったことが起こっているのだ。

第193回
ふだん、病院や診療所に行くと、受付で必ず健康保険証の提示を求められる。しかし、大きな災害が起きたときは、健康保険証や所持金を持ち出せないことを考慮して、被災した人が医療機関や保険薬局を利用できる特別措置がとられることになっている。

第192回
70歳以上の高齢者も働いて収入が増えたり、年金収入が多かったりして、所得が一定ラインを超えると、医療費の自己負担割合や高額療養費が高くなる。しかし、ある裏ワザを使えば、3割負担を強いられている人も1~2割へ負担を下げられる可能性がある。

第191回
定年退職後も働いて収入が増えると、その分、税金や社会保険料などの負担は重くなる。さらに70歳以上の人の場合は、医療費の自己負担割合にも差が出てくる。とくに注意したいのが、入院や手術をして医療費が高額になったときだ。

第190回
長い夏休み期間中、帰省や旅行をした際、子どもが病気やケガをして、ふだん行かない県外の病院や診療所を受診した人もいるのではないか。そうした人が忘れてならないのが、子どもの医療費の還付申請だ。なぜなら支払った医療費を取り戻せるからだ。

第189回
仕事中に病気やケガをしたときにおさえておきたいのが「労災保険」だ。従業員を1人でも雇っていれば、事業所には、労災保険に加入することが義務づけられている。ときどき「労災なんて関係ない」という経営者に遭遇することがあるがそれは違法行為だ。

第188回
高額療養費制度によって、医療費が高くなっても、1ヵ月に患者が支払う自己負担額が一定額以内に収まるようになっている。原則的に、1ヵ月ごと、個人ごと、医療機関ごとに計算することになっているが、「世帯合算」を使えばさらに得することができる。

第187回
サラリーマンは、勤務先を通じて被用者のための健康保険に加入しているが、退職するとその他の制度への加入手続きをとらなければならない。さまざまな方法がある中、保険料の面で有利なのが、子どもなどの家族が加入する健康保険の被扶養者になることだ。

第186回
健康保険に加入しているおかげで、保険証を見せれば全国どの医療機関でも、医療費の一部を負担するだけで必要な医療を受けられる。だが、退職すると翌日から保険証は使えなくなる。定年退職した場合、その後の健康保険の加入先は4つの選択肢がある。

第185回
通常、病院では、年齢や所得に応じてかかった医療費の1~3割を自己負担する。だが、手術や化学治療で、医療費が高額になることも。これでは、家計の重荷になるため作られたのが、1ヵ月に患者が支払う自己負担額に上限を設けた「高額療養費制度」だ。

第184回
原則的に病気やケガの療養中で働くことができない人は、失業給付を受けることができない。せっかくの保障を無駄にしないように、今回は、病気やケガの療養が終わったあとに失業給付をもらえるようにする裏ワザについて見ていこう。

第183回
人口の高齢化が進む中、今、多くの週刊誌が取り上げているのが「死後の手続き」についての記事だ。遺族がする必要のある手続きのなかには、届け出の期限が定められているものもあり、「知らなかった」では済まされないものも多い。医療関係の手続きもそのひとつだ。

第182回
今年のゴールデンウイーク10連休中も医療の提供体制は確保されるが、日頃、受診している身近な医療機関は休診の可能性が高い。連休中も診療してもらえる医療機関をチェックしておくとともに、休日診療となるため割増料金がかかることも覚えておこう。

第181回
春を告げる桜が各地で開花し、学校でも新学期がスタートした。学生の本分は勉学に励むことだが、これから先の自分の暮らしを守るために、学生の間にぜひとも身につけておいてほしいのが公的な社会保障に関する基礎知識だ。

第180回
「年金がもらえるまでには、あと1年以上あります。でも、肺がんの治療中で、これ以上働くのは正直きつい……。だから、早めに年金をもらって仕事を辞めようと思っているんです」こう話すAさんは、現在61歳。
